追究

2017年07月25日

国文学会研究旅行

国文学会研究旅行

2017年5月14日(日) 静岡県浜松市(方広寺、万葉の森公園、龍譚寺)

フィールドワークを通じて文学の理解を深める、
国文学会主催の研究旅行が実施されました

 新緑の青さが目に美しいさわやかな天候に恵まれた5月14日(日)、国文学科の有志メンバーが文学の知見を広げるため、国文学会主催の研究旅行に出かけました。今回訪れたエリアはNHK大河ドラマ「女城主 直虎」のゆかりの地である静岡県浜松市。ドラマの展開に深く関わり、また文学の魅力に触れられる3つのスポットを巡りながら体験的に自らの知識を深めました。

国文学会研究旅行

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 最初に訪れた方広寺は奥山朝藤(ともふじ)により建立された臨済宗方広寺派の大本山。奥山家の娘が井伊家に嫁ぎ、徳川家康に仕えた家臣として有名な井伊直政を産んだことから、井伊家とも縁深いお寺です。ここでは参加者30人が写経を体験。「般若心経」の276文字を丁寧に書き写すことで、同じ文字が異なる字体で書かれていることに気づくなど、さまざまな発見があり、時代を越えて文学にも影響を与え続けた大乗仏教の真髄を心で感じました。

国文学会研究旅行

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 続いて、万葉の森公園へ。『万葉集』に詠まれた多数の植物を間近で見て、昔も今も変わらない自然の美しさを感じることができました。さらに、万葉の森公園では『万葉集』が編纂された時代の貴族の食事をいただきました。現代の食事とは見た目も味も異なり、口にした学生たちは驚きの表情。万葉食を再現した「万葉食研究会 月草の会」のメンバーの解説に耳を傾けながら、遥か1300年前の時代に思いを馳せました。

国文学会研究旅行

国文学会研究旅行

 最後に訪れたのは、井伊直虎が眠る寺・龍譚寺。遠江国最大の大仏が鎮座する本堂や、東海一の名園と評される「池泉観賞式庭園」など見どころが満載。古典文学にも多く読まれる当時の芸術や文化に触れた経験は、これからの学生生活における作品考察の一助として、大いに役立つことでしょう。今回の研究旅行は参加した学生たちにとって、さまざまな史跡を訪れ、行動し、体験を通じて学ぶことで文学への理解が深まることに気づくすばらしいきっかけとなりました。