躍動

2024年03月01日

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 日本建築学会設計競技 タジマ奨励賞を受賞しました。

vol.103

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 4年 紺野貴心さん、杉浦康晟さん、中西祥太さん 創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 3年 髙木智織さん、渡辺 レイジさん

諸江ゼミの学生が
日本建築学会タジマ奨励賞を受賞。

 創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 諸江ゼミに所属する4年・紺野貴心さん、杉浦康晟さん、中西祥太さん、3年・髙木智織さん、渡辺レイジさんが制作した作品が、日本建築学会 設計競技でタジマ奨励賞を受賞しました。「環境と建築」という課題で、「廻る麻畑――100日で変化する風景」という作品を制作。麻の持つ能力を最大限に活かした衣食住「まかなう」コミュニティと100日で育つ麻の成長サイクルとともに変化する風景をつくりだす建築を提案しました。

 全員がそれぞれの得意分野を活かし、約3か月間の時間を費やして作品を制作しました。舞台は愛知県豊橋市嵩山町で、土壌汚染という環境問題に着目して選定しています。どのような建物を建てるか、環境保全に役立つものはないか調べていく中で、自浄作用を持つ麻に着目しました。また、コンクリートと麻を混ぜ合わせて成型した「ヘンプクリート」が建物の構造材になることから、今回の提案に活かしたとのことです。さらに、敷地内を不規則に3つのグループに分け、100日で成長する麻の性質を利用して1年3サイクルの「まわるはたけ」を形成して、麻の浄化作用を利用して土壌の改善を図り、アサカミキリをはじめとした麻を住みかとする絶滅危惧種の生息環境を整えることができるようにしました。また、麻で「まかなう」衣食住として、服飾、菓子職人、建築家が創作に集中できる建物、作業場、「麻市」のための展示場など、それぞれ大きさの異なる正方形の建物を考案して、生産された麻が循環し続けるコミュニティを作り上げました。

 「廻る麻畑――100日で変化する風景」は、2023年7月26日(水)に開催された全国一次審査会でタジマ奨励賞を受賞しました。以前からコンペティションに取り組んできた学生たちにとって、今回の結果は大きな自信になったようでした。
 タジマ奨励賞を受賞した紺野さん、杉浦さん、中西さん、髙木さんに、今回のコンペティションの感想や得たもの、今後の目標についてお話を伺いました。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 4年
紺野貴心さん

 コンペティションに向けて取り組んでいる間は、とにかく必死でした。メンバー間で意見がぶつかることもありましたが、チームで頑張ることをメンバーに話してきました。その結果、頑張りが報われ、受賞することができてよかったです。報告をもらった時期が、授業でうまくいかないことが続いて、建築の分野を続けることに不安を抱いていたタイミングだったので、なおさら嬉しかったです。朝から夜まで作業詰めの日々で大変でしたが、目標に向けて努力した経験は、社会に出たときにも活かせると思います。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 4年
杉浦康晟さん

 今回、3・4年生合同の取り組みということで、先輩として後輩に教えないといけないというプレッシャーがありました。同時に大学院入試の勉強も頭にあり、コンペティションに向けての活動と勉強の両立が難しかったです。ですが、グループの活動において、制作過程で衝突があっても、皆で同じ方向を見て頑張れたので、受賞することができました。このコンペティションを通して得られたスケジュール管理能力や設計の技術など、卒業制作や次のコンペティションに活かしていきたいと思います。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 4年
中西祥太さん

 今回のコンペティションで、グループワークの難しさや大切さを改めて学びました。意見が合わないこともありましたが、それぞれの意見をまとめ、一つの目標に向けてグループとして取り組むことができました。協力して取り組むことは、社会に出てからも必要な力だと思います。卒業制作で後輩に手伝ってもらう際、指示を出さないといけない場面もあります。グループワークやコンペティションで培った力を活かして取り組みたいと思います。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 3年
髙木智織さん

 色々なことがわからないままコンペティションに参加しました。パソコンでの編集作業など初めて取り組むことも多かったですが、先輩方がサポートしてくださったおかげで、挑戦できました。意見のぶつかり合いはもちろんあります。そんな時でも、指示できる人がいないとまとまらないことを学びました。来年は後輩とグループを組んで、コンペティションに参加します。先輩から教えていただいた知識や技術を後輩に伝えられるようにしたいです。また、グループ内でのフォローに限らず、他のグループとも意見を出し合い、来年は多くのグループが表彰できるようにしたいです。