躍動

2024年03月01日

第5回 建築系愛知14大学共同企画展2023 優秀賞受賞

vol.102

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 4年 牧 嘉乃さん 創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 3年 髙木 智織さん、田口 廣さん、大倉 若菜さん、 中瀬 加南さん、内野 力孔さん 創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 3年 竹川 葵さん、大橋 俊介さん、 前田 由貴子さん、前川 咲葉さん

諸江ゼミの学生3チームが
第5回 建築系愛知14大学共同企画展2023で優秀賞を受賞しました。

 創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 諸江ゼミは、近現代の建築から身の回りの建築まで見学や分析し、新しい設計手法を考え、コンペティションや実務の設計活動に活かしています。
 2023年12月5日(火)~12月22日(金)に第5回 建築系愛知14大学共同企画展2023が開催され、12月10日(日)には「金山駅北地区の駅前空間からまちを考える」をテーマに設計競技の公開最終審査がおこなわれました。愛知県内の建築系大学の学生から34作品の応募があり、諸江ゼミの学生3チームが優秀賞を受賞しました。
 今回のコンペティションは、2028年にアスナル金山が商業施設としての役割を終えることを受け、駅前空間、都市空間の提案を募集するというものです。本学からは「展がる 護る 明日なる」「イロジカケ」「変化の手順」の3作品が受賞しました。受賞したそれぞれのチームに提案内容やコンペティションを振り返った感想を伺いました。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 4年
牧 嘉乃さん

 「変化の手順」は、金山駅周辺の空き地の少なさを課題とし、アスナル金山を公園へと変化させる提案です。閉店していく店舗に合わせて、徐々にアスナル金山の壁を取り壊し、建物を外部化させます。店舗が3分の1閉店したところで、空間の賃貸を始め、既存店舗と仮設店舗が融合する空間にします。全ての店舗が閉店したときには、躯体を残し、全ての壁を取り払い、公園化するというものです。
 昨年はグループで同じコンペティションに参加し、今年は1人で応募しました。後輩から相談を受けているなかで、コンセプトがひらめいたので、応募してみることにしました。また、行政に関わるコンペティションだったので、建築的な空間構成よりも、システムを提案しています。制作時は、卒業制作に悩んでいる時期でしたので、今回の提案を考えている間は、少し息抜きの気持ちで楽しんで取り組めました。これまで多くのコンペティションに取り組んできたおかげもあり、短い期間ながらも1人で制作できました。卒業後は大学院に進学するので、ゼミ活動で身につけた力を活かして取り組みたいです。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 3年
髙木 智織さん、田口 廣さん、大倉 若菜さん、中瀬 加南さん、内野 力孔さん

 「展がる 護る 明日なる」は、金山地区における避難施設の分布状況に着目し、アスナル金山が地域避難場所や退避所になるよう、提案したものです。アスナル金山の各店舗壁面を可動式の壁に改修し、普通時、災害時、イベント時に合わせた空間を作れるようにしています。災害時であれば人が集まる場所、イベント時であれば集客、平常時は街に貢献するといろいろな顔を持つアスナル金山を提案しました。
 今回のコンペティションを経て、意見を言い合える雰囲気作りや、スケジュールの調整など、グループで取り組むことに難しさを感じました。作業量も多く、限られた時間のなかで分担して仕上げることもとても苦労しました。ですが、この期間で各々のスキル向上を図れたこと、グループで議論し協力できたことは、とてもいい経験になりました。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 3年
竹川 葵さん、大橋 俊介さん、前田 由貴子さん、前川 咲葉さん

 私たちは「イロジカケ」を提案しました。アスナル金山に人が密集し、駅前空間に広がりがないことを課題として、アスナル金山付近から人を"引き出す"というものです。金山駅周辺の建物の隙間を測り、展示スポットをはじめ、ランチスポット、街の本棚、秘密基地など用途に合わせた"引き出し"を配置しました。アスナル金山の外壁色を、"引き出し"に色づけ、色をたどることで街へ人を引き出していくよう設計しています。アスナル金山の建物がなくなっても、色によって記憶に残る仕掛けにしました。
 一般的なコンペティションと異なり制約が少なく、その分、制作も難しかったです。スケジュール調整や意見のとりまとめなど、グループワークならではの苦労もありましたが、それぞれの得意分野を活かしながら、協力して取り組めたと思います。自分なりにできることを探しながら参加できた経験は、次のコンペティションでも活かせると思います。