成長

2013年03月20日

客室乗務員は人間として自己研磨できる魅力大きい仕事。

vol.08

文学部 図書館情報学科 OG

人間性豊かなコミュニケーションを大切に。

 ANAの客室乗務員としてフライト業務に臨んでいます。国内線は1日に3~4便、国際線なら1~2便乗務しています。この仕事の楽しさは、お客さまとの心の触れ合いにあります。旅や出張のお手伝いをし、お客さまから「ありがとう」「またあなたの便に乗りたい」などの温かい言葉をいただいたときは、とてもうれしくなりますね。仕事を続けていく上での心の支えとなっています。
客室乗務員にとって、一番大切なことはお客さまの安全の確保です。そのためにはクルーのチームワークがとても大切。客室の責任者"チーフパーサー"として乗務するときには、クルーそれぞれの能力を最大限に発揮できるように役割の振当を行い、機内で最高のパフォーマンスができるようにしています。フライトのあと、クルーがイキイキとした表情で「今日のフライト楽しかったですね」と言ってくれると、チーフパーサーとして非常に嬉しく思います。
ANAの客室乗務員は、みんなとても向上心旺盛なんですよ。さまざまな場面に対応できる知識や技術を身に付けようと、手話や救命救急、介護士、ソムリエなどの資格に挑戦しています。より高い接客サービスを実現するため、仲間と切磋琢磨しながら自分を磨く、そんな入社後のスキルアップができるところがANAの魅力といえると思います。

面接では、つくらず、ありのままの自分を出すこと。

 大学時代はとてもハードな生活を送っていました。短大からの編入だったため、大学の3・4年は単位をとるため授業がびっしりだったのです。ゼミは、津田先生のゼミに所属していました。当時はまだPCを日常的に使い、気軽に検索するような時代ではなかったため、様々な図書館へ足を運び、本を検索。そこから情報を得てひとつのテーマについて考えあげる、というような勉強の仕方をしていました。情報を収集することが好きだったので、毎日がとても楽しかったですね。
出身学部にこだわらない職種だったこともあり、ANAを受けました。あのころはインターネットでの問い合わせはなく、企業から情報がくることもなかった時代でしたので、自分から動いて情報を手に入れるよう努力しました。情報を集めて自分なりの視点で企業分析することは大切ですよ。企業ごとに特長があるので、そこをつかみ、自分に合った会社であるか分析し、採用試験の対策をたてることが、合否のカギになると思います。
面接で自分の長所をどれだけ出せるかも重要です。採用面接の場では、付け焼き刃の練習は通用しません。また、マニュアルどおりで型にはまった受け答えよりも、自分の考えや気持ちを上手く言葉で表現すること、気持ちを込めた挨拶ができること、印象に残る言葉を遣えることのほうが魅力的です。
そのために、大学生活では勉強も遊びも幅広く怖がらず多くのことにトライすることが大切だと思います。今の自分に自信がもてれば、他者のマネをしなくても面接でしっかり発言できます。自分の殻に閉じこもってしまいがちではお客さまの気持ちを汲み取ることができにくいですが、多彩に経験した人は魅力的ですし、どのようなお客さまの会話にも慌てず対応することが出来ます。これは客室乗務員に限らず、全ての職業に共通していると思いますよ。

2007年7月 取材