追究

2022年02月17日

交流文化学部「フィールドスタディ講座~研修先と繋がる~気仙沼」

交流文化学部「フィールドスタディ講座~研修先と繋がる~気仙沼」

2022年1月12日(水) 星が丘キャンパス 25A

気仙沼に移住して地域を盛り上げている
“ペンターン女子”に学ぶ、特別講演を実施しました。

 本学の交流文化学部はさまざま文化的背景を持つ人々との交流を通して、相互理解と尊重にもとづく社会の発展に積極的に貢献する人材を育成しています。学内での授業に加え、学外に出て実践することを重視し、国内外での語学研修やフィールドスタディなど、実践の場を豊富に用意しています。しかし、2020年度と2021年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、現地での研修は中止に。この状況を危具し、学生たちにできるだけリアルな現地の空気を届けようと、交流文化学部では2021年11月~2022年1月まで合計3回、「フィールドスタディ講座」と題し、現地と中継をつないで実施する特別講座を実施。11月26日(金)には北海道、12月17日(金)にはハワイの観光に関わる現地の人々から、地域活性化やホスピタリティをテーマに学びました。2022年1月12日(水)は、林大策先生が担当し「気仙沼編」を開講しました。気仙沼の半島に移住した根岸えまさんにご登場いただき、根岸さんの活動の様子をお伝えいただきました。

交流文化学部「フィールドスタディ講座~研修先と繋がる~気仙沼」

交流文化学部「フィールドスタディ講座~研修先と繋がる~気仙沼」

 根岸さんは大学2年生だった2011年に、東日本大震災の学生ボランティアとして初めて気仙沼の唐桑半島へ。その時に出会った民宿の女将さんの「どんなにつらいことがあっても強く生きようとする姿勢」に感化され、その後、足しげく気仙沼に通うようになりました。そんな中、「この先、気仙沼の漁業をなんとかしたい。この街を復興させたい」と涙ながらに語る地元の漁師さんと出会い、この人たちのために働きたいという気持ちが募っていったと言います。大学卒業を間近に控え、東京で働く道もある中、「自分が楽しいと思えることをやろう」と気仙沼への移住を決意し、気仙沼を盛り上げるための活動に従事することに決め、今に至るそうです。そして同じ志を持つ「気仙沼に移住してきた女子仲間」とグループを組んで活動したり、地元の人たちと協力して漁を終えて戻ってきた漁師さん達のための銭湯と食堂を経営したり、現在の活動の様子もお伝えいただきました。これらの活動を共にする「気仙沼に移住してきた女子グループ」は、Peninsula(半島)とTurn(折り返す、戻ってくる)を掛け合わせた造語である「Penturn(ペンターン)女子」と呼ばれるようになり、疲弊する地方を元気にする若者達として各メディアでも注目される存在になっています。

交流文化学部「フィールドスタディ講座~研修先と繋がる~気仙沼」

交流文化学部「フィールドスタディ講座~研修先と繋がる~気仙沼」

 自分の人生について語る根岸さんは、終始笑顔で、素敵な笑顔にあふれています。「デザインができるとか、文章が書けるとか、そういうスキルは一切ありません。私ができることは、この街で明るく暮らしていくこと。それがこの街を元気にすると信じて活動しています。その姿勢に共感してくださる仲間が気仙沼にはもちろん、全国に広がっていることに喜びを感じています」と語り、前向きに行動していくことの素晴らしさを学生たちに伝えました。講義には、震災時、学生ボランティアの活動拠点になった民宿を切り盛りする女将さんにもご登場いただき、「訪れた人を少しでも喜ばせたいという気持ちで、どんな人にも接しています。生きてさえいれば何とかなる! 今は大変な時ですが皆さんとお会いできる日が来るのを楽しみにしています」と力強い言葉もいただきました。
 バイタリティーあふれる根岸さんから、前向きなパワーをもらうことができた今回の講演会。挑戦することの大切さに触れ、学生たちも自分の人生を責任と勇気を持って切り開いていくことの重要性に気づいたことでしょう。本学部では、これからも安全を第一に考えつつ、学修の充実を模索し、学生たちに成長の機会を与え続けていきます。

フィールドスタディ講座~研修先と繋がる~全3回開催しました。
第一回、第二回もぜひご覧ください。
フィールドスタディ講座 第一回 北海道 はこちら>
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