追究

2023年04月25日

ビジネス学部 イノベーションプログラムC(まちづくり)フィールドワーク

2022年12月23日(金) 名古屋市中村区大門エリア

大門エリアの街を散策。歴史や成り立ちを学びながら、
「この街で店を開くとしたら、どんな店をやりたいか」という
課題を考えました。

 12月16日(金)、星が丘キャンパスにてイノベーションブログラムC(まちづくり)の授業がおこなわれました。講師として株式会社On-Coの奥田啓太さんをお招きし、同社が提供する「さかさま不動産」について講義をおこなっていただきました。

■12月16日(金)講義の様子はこちら>

 今回は前回同様、株式会社On-Coの共同代表である藤田恭兵さんをお招きし、学生たちとともにフィールドワークを実施。名古屋市中村区大門エリアにおいて、さかさま不動産を通じて実際に店舗経営をおこなっている2店を紹介していただきました。また、フィールドワークを通して大門エリアの歴史、魅力なども併せてレクチャーしていただきました。

 1軒目は大門横丁内にある駄菓子店。オーナーのあいざわけいこさんはグラフィックデザイナーで「大門まちづくり友の会」のメンバーでもあります。この会では地域の祭りを開催したり、同横丁で餅つきや菓子まきなどのイベントをおこなうなど、地域活性化活動を推進してきました。しかし、新型コロナウィルス感染症の影響でイベントができなくなり、先行きが不透明に。そんな中でも自らアクションを起こさなければと決意し、子どもたちが立ち寄れる場所を作るため、駄菓子屋を開こうと考えました。

 そこで活用したのが、さかさま不動産。物件の契約をしたものの、建物は予想以上に痛みが激しく、改修は大変苦労しました。それでも無事にオープンを迎え、2021年12月から営業を開始し、あいざわさんが夢見た通り、子どもたちのコミュニケーションスペースとして機能しています。

 その後、大門商店街の理事長を務める呉服屋「きもの美濃幸」さんに立ち寄り、若旦那の加納さんに大門エリアと店の歴史などを教えていただきました。加納さんは「リニア開通のニュースから、この辺りの大きな土地はマンション用地として買われています。今後はその動きが加速し、宅地として発展していくのではないでしょうか」と将来的な大門エリアの動向を話していただきました。

 「きもの美濃幸」を出た一行はディープな「大門小路」を通り抜け、2軒目の紅茶専門店「Teapick」に到着。同店は黄色に塗装された外観がひと際目立ちます。店主の田中さんはこれまで紅茶の茶葉をインターネットで販売していましたが、お客さんから「お店を出してみたら」との声が多く、店舗を構える事にしました。そこでさかさま不動産に申し込み、マッチングした結果、2022年8月にオープンすることができました。田中さんは「人が温かく、このまちがとても気に入っています。経営を安定させたら2店舗目も出したい。大門はいい街なので、新しい人もどんどん来てほしいですね」と話してくれました。学生たちからは「店に来るお客さんの年齢層は?」、「店づくりの費用は?」など、さまざまな質問が飛び交いました。

 その後、20分の自由時間があり、各自が街を散策。藤田さんから与えられた「もし自分が大門で店を開くとしたらどんな店をやりたいか?」という課題の答えを考えました。学生たちは、「古い建物や通ったことのない道があり、楽しかった。飲食店が多い印象がしたので、ゲストハウスなども流行るのではないか」、「リニア開通で宅地としてもっと賑わう可能性がある。若いファミリーも引越してきそうなので、お母さんたちにウケそうなおしゃれなランチができる店がいいのではないか」など、大門エリアの特性を生かした意見を発表しました。