追究

2024年09月25日

メディアプロデュース専攻 宮田ゼミ「演習Ⅰa」デザイン提案の最終プレゼン

2024年7月9日(火) 長久手キャンパス712教室(ソシオラボ)

JR貨物さまとコラボした
「貨物列車ラッピングデザインプロジェクト」最終回
学生たちから多彩なデザインが発表されました。

 本学の創造表現学部 メディアプロデュース専攻では、デジタル化に伴って多様化が進むメディアの特性を理解し、社会に対し適切な情報発信ができる人材育成をめざしています。中でも宮田ゼミでは「メディア社会とデザイン」をテーマに活動しており、企業とコラボレーションするなど、さまざまな課題に取り組んでいます。
 今回は5月から継続している日本貨物鉄道株式会社(以下、JR貨物)さまへの貨物列車のラッピングデザインの最終回で、学生たちが考えたラッピングデザインをプレゼンテーションしていきます。
 当日、長久手キャンパス712教室にはJR貨物の皆さま、総勢9名にお集まりいただきました。中にはご異動先の遠方からお越しになった方もいらっしゃり、期待度の高さがうかがえました。

Aグループ
企業から発信する持続可能な地域性

 デザインコンセプトは「企業から発信する持続可能な地域性」とし、5つのデザイン案を提案しました。名古屋のシンボルである「金シャチ」を表現した案や車両全体をピンク色にし、トレンドであるステッカー風のイラストで東海エリアの名物を描く案などが発表されました。中には近年増えている外国人観光客を視野に入れた案もあり、学生の斬新な視点が注目を浴びました。

Bグループ
「JR貨物」の名前を知ってもらう

 JR貨物さまの名前を知ってもらうために、注目されるデザインが必要と考えたBチーム。人は文字が書いてあるとついつい読んでしまう本能的な行動を利用し、文字で「アイスはどうやって運んでる?」と車体に描き、正解はQRコードを読み込ませて企業サイトにリンクさせる仕組みを考えました。その他にも地元の名物・名産を描いたり、ピクトグラムで運べるものと運べないものを表現したりするなど多彩な提案が目立ちました。

Cグループ
地域に寄り添っていることを知ってもらう

 Cグループのコンセプトは、JR貨物さまが地域に寄り添った企業活動をしていることをもっと多くの人に知ってもらうこと。そのためにはインパクトのある遊び心をデザインし、興味を持ってもらうことが必要だと考えました。名古屋のシンボル・シャチホコをデザインし、動力車を龍の頭、貨車を魚に見立てるアイデアが斬新。駅の表示風デザインで貨物列車の行先を表示する案や環境性や地域性を表現するため、コアラをモチーフにし「あなたの生活のCoreに。」というキャッチコピーも考えました。

Dグループ
JR貨物の知名度の向上、親しみをもってもらう

 10~20代の若い世代をターゲットにし、JR貨物さまの知名度を向上させ、親しみをもってもらうことがコンセプト。地域との結びつきに注目し、ステッカー風のデザインで地域の特産品や方言を描きました。外からはコンテナの中身を見ることができないため、コンテナで何を運んでいるのかを可視化したデザインもおもしろいと評価されました。

 全グループの発表が終わると、各テーブルのJR貨物さまの社員の皆さまと学生たちとでディスカッションがおこなわれ、各案についての意見交換をおこない、コメントをいただきました。「車両の側面だけでなく、前面・後面を異なったデザインにするなどこだわりが感じられました」「しっかりとしたコンセプトを元に説得力のあるデザインと業界の常識に捕らわれない発想に驚かされました」など、学生ならではのアイデアから生まれたデザイン案に満足していただけた様子でした。

 今後は、これらのデザインを社内会議にかけ、会社の判断によってデザイン化が可能かどうかが決まります。総務の鹿田さんからは「これからは私たちの仕事。期待していてほしい」と学生たちにメッセージをいただきました。

[後日談]
今回提案したデザイン案を、なんとJR貨物さまがキーホルダーにしてプレゼントしてくださいました。自分たちの提案が記念に残る形になり、学生一同、とても喜んでおります。どうもありがとうございました!

プレゼンまでの見学やディスカッションの様子もご覧ください。
■メディアプロデュース専攻 宮田ゼミ「演習Ⅰa」デザイン提案のための見学&ディスカッション