追究
2025年09月18日
人間情報学部 キャリアデザイン科目②
2025年度 人間情報学部 展示会・講演会・発表会 進路・就職

2025年6月14日(土) 長久手キャンパス511教室
社会で活躍する専門家や卒業生が、
これまでの経験を通じて、進路に悩む学生たちに温かい励ましの言葉を送りました。
本学では、学生が進路に対する考えを深められるよう、学部ごとにキャリアデザイン科目を設けています。授業では、社会の各分野で活躍している専門家や卒業生を講師としてお招きし、就職活動の進め方や働き方、将来のビジョンの描き方などについて、学生に向けてリアルな声を届けています。
2025年6月14日(土)人間情報学部の学生を対象に実施されたキャリアデザインの授業では、株式会社セガの青山大希様と花王株式会社の西野顕様をお招きし、ご自身の経験をもとに就職活動で意識すべき点や将来を考えるうえでのヒントについてお話しいただきました。
本学卒業生の青山様からは「目的を考えて行動することの大切さ」をテーマにお話しをいただきました。就職活動中には気付かなかったものの、就職後に振り返ってみると「目的から考えることで、目標がいくつも見えてきます。そうすることで筋が通って自身も納得しやすくなり、本当にやりたいことが見えてきます」と語られました。
その後、「目的から考える」ことの重要性を体感するため、旅行プランを考えるワークショップがおこなわれました。学生たちはグループに分かれ、特定のターゲットに向けた旅行プランを検討。複数のチーム同士で発表をおこない、互いに改善点や提案事項をフィードバックしました。
青山様はワークショップのまとめとして「目的から考える経験を積むことが、これからの力になります。仕事は一人でおこなうものではなく、誰かと協力して進めるものです。グループ内で協力できたかを振り返ってみてください。今回の活動は、インターンシップでも実際におこなわれることなので、ぜひ就職活動に生かしてください」と学生たちに伝えました。
後半の質疑応答の時間には、「仕事で大変だったこと」「アイデアはいつ浮かぶのか」「ゲームを仕事にするようになってから意識するようになったこと」など、さまざまな質問が寄せられましたが、青山様はそれぞれの質問に丁寧に回答されました。中でも、「現在の業界以外で、就職活動中に受けた業界はありますか」という質問に対しては、「得意な分野で人を楽しませたいという目的があったため、ゲーム業界だけでなく、IT業界やVR・ARなどの体験型施設も受けました」とご自身の経験を紹介し、「自分が何を実現したいのかを考え、早めに行動を始めることをおすすめします」と、学生たちに力強いエールを送りました。
続いてご登壇された西野様は、「大学院で博士課程に進み、企業で研究を続けること」をテーマにお話されました。高等専門学校から大学に編入後、視覚技術研究に関する研究室に所属し、現在勤めている花王の子会社・カネボウや浜松医科大などと共同研究をおこなった経験を紹介されました。その中で、「相手のことを考えて研究することで、誰かの役に立つ実感が得られた」と振り返られました。
大学4年生のときにフィンランドの大学でのインターンシップに参加し、報告会で大きな失敗を経験。しかし、その3年後に院生として再び同じ大学で研究内容を発表し、失敗を乗り越えた経験についても語られました。その後、共同研究先だったカネボウに興味を持ち、就職。現在も研究開発の現場で日々研究に取り組んでいることをお話しいただきました。就職後に関わったプロジェクトとして、感性工学の視点を取り入れた「メイクの魅力研究」や、データサイエンスと関連する肌診断アプリについてもご紹介いただきました。
最後に西野様は「自分のスキルを役立てられる人とは、何をすれば人の役に立てるかを察することができる人」と強調し、「関係者の願いや思いに共感する力も大事です」と語られました。そして、「失敗を恐れず挑戦し、さまざまな経験をしてください」と学生たちに力強いメッセージを送りました。
後半の質疑応答の時間では、「研究で辛かったこと」「研究テーマの決め方」「今後習得したい技術」などの質問が寄せられました。「失敗から次に進む方法」という質問に対しては、「別案を作っておくことが大切です。研究の場合は、研究対象を複数持っておくことで、一つがうまくいかないときでも、別の研究に集中できます」と答えられました。最後に研究のやりがいについては、「研究を社会実装することでフィードバックを得ることができます。そのときに、社会に役立っている実感が得られます」とまとめられました。