追究

2023年09月01日

ビジネス学部 グローバルビジネス専攻 Bilingual Internship事前研修 グループ発表

2023年6月28日(水)、7月5日(水)星が丘キャンパス 15C教室

インターンシップを控えたグローバルビジネス専攻の学生が、
派遣先の業界や情勢について、独自の視点を交えて発表しました。

 ビジネス学部 グローバルビジネス専攻では、国内外のグローバル企業で活躍できる人材を養成するため、世界的な経済や金融の動向を学びながら、現場で活かせる英語力や実践力を身につけています。その一環として3年次に挑戦するのが「Bilingual Internship Overseas/Domestic」です。本専攻の学生全員が参加する国内外の実務型のインターンシップですが、準備段階として事前研修があります。実際にグローバル企業で活躍されている方や、本専攻の卒業生から体験談を聞いたり、派遣先の国の課題や特徴などを分析したりすることで、インターンシップに対する心構えを養います。

2023年4月19日(水)Bilingual Internship事前研修 スタート
2023年6月7日(水)Bilingual Internship事前研修 講演会

 2023年度は、シドニー派遣型、ハノイ派遣型、ベトナムPBL型、アメリカ・シリコンバレーPBL型、東京・IT企業、東京・金融機関の6つのプログラムが実施されます。そこで、2023年6月28日(水)、7月5日(水)の事前研修では、学生たちがプログラム別に13のグループに分かれて、それぞれの派遣先に関する発表をおこないました。

 ベトナム・ハノイのインターンシップに参加する学生たちは、ベトナムの社会問題とその問題解決のために企業ができる取り組みをテーマに発表。水質や土壌などへの環境汚染、都市部と農村部の格差などが主な課題であるとして、環境問題に対しては日本人技術者による立ち入り調査や、農薬品質の重要性を訴求することで、現地の人々の意識を変えることを提案しました。格差問題については、農村部の教育改革を起こし、他国でも働けるような地域人材の育成をすることで、格差解消のみならずベトナム全体の利益にもつながると考えたようです。
 東京に本社を構えるグローバルIT企業に派遣されるグループは、世界のITサービス産業の現状を整理し、今後日本でITサービスを展開する上で必要になることを考察しました。ICT(IT技術を用いた技術やサービス)が増加していることで、市場規模は拡大傾向にあるとしながらも、海外のIT企業と比較すると日本はITレベルが低いと分析。人材やスキルが不足していることを日本の課題として挙げ、日本が世界に追いつくために、ITに関する教育機会をもっと増やすべきだと主張しました。

 アメリカ・シリコンバレーに派遣されるグループは、シリコンバレーの歴史的変遷を調べた上で、今後のビジネスで求められる要素を考えました。1950年代から半導体産業が拡大したことで、大手テクノロジー企業が多数台頭。スタンフォード大学が学生の起業を積極的にサポートしたことも追い風となり、最先端のIT企業が集まる都市としてシリコンバレーは大きく栄えました。しかし、近年では土地代や地方税の高さやリモートワークの普及によって人口は減少傾向に。深刻な人手不足という課題を解決するために、学生たちは高度なIT人材を育成する機関やプログラムが必要だと結論付けました。
 オーストラリア・シドニーに派遣予定の学生たちは、2019年~2020年に起きた大規模な森林火災と動物保護について発表。オーストラリアでは、平均気温の高さや深刻な雨不足などが原因で長期的な森林火災が発生しており、そのことが原因で30億以上の動物の命が奪われたといいます。学生たちは史上最悪の森林火災について説明した後、動物の犠牲をこれ以上増やさないために発足したさまざまなチャリティー組織や動物保護団体を紹介しました。最後に日本企業ができることして、ワンクリック寄付や動物用の保護グッズ制作を提案。「動物保護としてもビジネスの観点でも、製造業が発展している日本だからこそのチャンスがあると思います」と語り、日本の強みがシドニーで活かせることを期待しているようです。

 そのほかにも、ベトナムに進出した日本企業の特徴や取り組みを比較したグループや、派遣先の都市の歴史や経済について調査したグループなどがあり、さまざまな視点や考え方が交差する発表会となりました。学生たちは今回の発表で調べたことや気づいたことを踏まえて、現地で社会人としての知見を深めていきます。