追究
2025年10月15日
ビジネス学部 チャレンジプログラムD(プロモーション)

2025年7月14日(月)星が丘キャンパス15A教室
ビジネス学部の学生が、企業の課題を解決するショート動画を制作。
中間発表での意見をふまえて内容を練り直し、
最終案のプレゼンテーションをおこないました。
ビジネス学部のチャレンジプログラムD(プロモーション)は、マーケティングやプロモーションの考え方を学び、映像制作に取り組む授業です。本授業は本学教員の藤木が担当し、非常勤講師の茂籠先生および、元テレビ局プロデューサーで現在は動画制作会社の代表取締役である柵木先生とともに進めています。
今回は、グループに分かれて、川本鋼材株式会社様、有限会社グリーンケミカル様、旭精機工業株式会社様のPRショート動画を制作しました。これら3社は、株式会社AMN様にご紹介いただいた企業様です。学生たちが制作した動画やプレゼンテーションに対しては、企業の担当者様や両先生からの講評や助言をいただきました。
2025年6月2日(月)には中間発表がありました。各グループはこれまで担当企業を訪問したり、担当者様との打ち合わせを重ね、企業の課題やニーズをふまえながら、動画のコンセプトや構成を考えてきました。中間発表ではグループごとに制作した動画についてプレゼンテーションをおこない、企業の担当者様や非常勤講師の先生方から講評をいただき、さらにブラッシュアップを重ね、2025年7月14日(月)の最終発表に挑みました。
最終発表「川本鋼材株式会社様のPRショート動画」
チームA1:ウエスト
「挑戦する鉄の⼒」をコンセプトに、「挑戦」をテーマにした動画を制作。学⽣たちは「実際に企業を訪問し、事前情報だけではわからない魅⼒を感じた」と話し、⾰新的な技術と若⼿社員が活躍する姿を通して、企業の魅⼒を伝えることに挑みました。企業の担当者様からは、「このような動画が⾃社で制作できれば採⽤活動がうまくいきそうだと感じたので、今後の参考にしたいです。『挑戦』は我々がまさに伝えたい部分であり、思いを汲んでいただいた動画に仕上がりました」とのコメントがありました。
チームA2:ディズニー
認知度の向上を⽬標に、新規の取引先や株主、投資家などBtoBに向けた動画を制作。SNS投稿をする際の最適な時間帯もリサーチし、提案に加えました。また、ハッシュタグの付け⽅にも⼯夫し、悩みに対応する「#即納可能」「#⼩ロットOK」や、拡散効果が期待できる「#若⼿活躍中」などの案には、企業担当者様から「ハッシュタグの付け⽅が⾃分たちにはない発想で、取引先や採⽤活動につながりそうです」と評価をいただきました。
最終発表「有限会社グリーンケミカル様のPRショート動画」
チームB1:ワンラブ
技術が専⾨分野であることから⼀般認知が低いことを課題と捉え、「無限の可能性を秘めた⾊の世界」をコンセプトに、「カラーメッキ」をアピールする動画を制作。オリジナルキャラクター「グリくん」「ケミちゃん」を⽣み出し、若い世代に⼈気の楽曲を使⽤することで興味を引き、幅広い⼈に親近感を持ってもらえるように意識しました。企業担当者様は、「中間発表の時点では機械的な声だったのが、フランクで親しみのわく声になっていたのが良かったです。製造業は固く、まじめなイメージを持たれやすいが、キャラクターも可愛く、明るく、⼦どもにも伝わりやすい内容でとても参考になりました」と話してくださいました。
チームB2:F型
染⾊処理という独⾃の技術を⾝近に感じてもらえるよう、誰もが気軽に⾒られるような動画を制作。仕事から帰宅後、動画を流し⾒している際に、パッと⽬に⾶び込むようなものになるよう意識しました。シリーズ展開で「1.⾝近なもの染めてみた︕」「2.染まるのは⾦属だけじゃない︕」「3.⾊がつくだけじゃない⁉」「4.コメントに応えて染めてみた︕」「5.突撃︕質問コーナー」を提案したところ、企業担当者様からは「効果⾳や視覚効果を上⼿に取り⼊れていて、次が⾒たくなるような動画に仕上がっていて、プレゼンも上⼿ですばらしかったです」とのお褒めの⾔葉をいただきました。
最終発表「旭精機工業株式会社様のPRショート動画」
チームC1:モノトーン
プレス機械やEV分野におけるハイレベルな技術⼒を、親しみやすく伝えることを意識。「精密加⼯の現場には情熱が宿っている」をコンセプトに、テレビ番組『情熱⼤陸』のオマージュとして、「精密⼤陸」というタイトルに。「その1ミリに、命をかける。」というキャッチーなフレーズ、情熱⼤陸の楽曲とともに、⼼に響く動画が完成しました。企業の担当者様からは「中間発表から⼤幅な変更となり⼤変だったかと思いますが、こういった⼿法もあるのだと感⼼しました」との声が上がりました。
チームC2:エピソード
10代の7割、20代の5割が使⽤しているTikTokで若い世代へのアピールを提案。「うちら、想像以上︕」をコンセプトに、従来の堅い企業イメージから脱却し、親しみやすさを感じてもらえるような動画構成を⽬指しました。具体的には、「出社から退社まで社員のリアルな1⽇をのぞき⾒︕」「先輩×後輩のクロストーク」など、シリーズ化を前提とした企画を説明しました。企業の担当者様からは、「当社では思いつかない発想で、良い意味でくだけた印象を受けました。インパクトがありながらも伝えたい内容がしっかりと凝縮されていると感じました。」との感想をいただきました。
最後に、授業に関わった非常勤講師の一人である柵木先生(元テレビ局プロデューサー、現在は動画制作会社代表取締役)から、プロの視点で次のようなコメントをいただきました。
「企画内容は非常によくまとまっており、動画の完成度も高く、全体としてよくできていると感じました。ただし、プレゼンテーションにおける熱意が、私が想定していたよりも伝わってこなかった印象です。提案において“プレゼンの情熱”は最も重要な要素であり、それが伝わることで企画の説得力が一層高まります。また、ショート動画は基本的に1本で完結するものではなく、シリーズ化を前提としていなければ効果測定が困難です。何本制作する予定なのか、どの程度の効果が見込まれるのかまでを含めて検討することで、初めて企業にとって納得感のある提案となります。」
クライアントが求めるものを常に意識しながら制作を進め、説得力のある企画書やプレゼンテーションを何度も試行錯誤しながら作り上げていった今回の経験は、学生の皆さんにとって、今後ビジネスを考える上で大きな糧となることでしょう。