ビジネス学部 ビジネス学科 藤木 美江

藤木 美江

ビジネス学部
ビジネス学科

統計教育を研究しながら、社会へ踏み出す学生の一歩を後押ししたい。

プロフィール

学歴
  • 2001年3月:南山大学経営学部情報管理学科 卒業
  • 2003年3月:南山大学大学院経営学研究科 経営学専攻 博士前期課程 修了 修士(経営学)
  • 2006年3月:大阪大学大学院基礎工学研究科 システム創成専攻 博士後期課程 修了 博士(工学)
職歴
  • 2005年4月~2007年3月:大阪歯科大学 非常勤講師
  • 2006年5月~2011年3月:大阪大学大学院 基礎工学研究科 助教
  • 2009年4月~2017年3月:同志社大学 嘱託講師
  • 2015年4月~2017年3月:佛教大学 教育学部 教育学科 特別任用教員(講師)
  • 2017年4月現在:愛知淑徳大学 ビジネス学部 ビジネス学科 講師

新薬開発や自動車の品質管理など、多分野に活きる統計学を専門とし、大学教員・研究者の道を進む藤木先生。データリテラシーが求められる現代社会に即して、統計教育の研究に力を注いでいます。ゼミではグループ研究・発表、議論の場を数多く設け、個別面談も定期的に実施。「学生に対してどう動機付けを行い、能力を引き伸ばすか」を追究し、学生の向学心を刺激しながら、一人ひとりの可能性を広げています。

専門分野である統計学は、数学の基礎力とともに、様々な学問において幅広く応用され、統計学の枠をこえた知識とコンピュータの活用が必要である。インターネットの発達に伴って、莫大な量のデータがあふれ、これらを分析することで、経済の動向予測やマーケティング、さらには病気の予防など、ビジネスや公共政策の場において活用され始めた。今後は専門家だけでなく、一般に「データリテラシー」「統計リテラシー」が求められる時代になるであろう。

統計教育の研究を始めたきっかけは、2009年から統計学関連の授業をする機会が増え、特に高校で文系出身の学生に対して、どのようにしたら理解しやすい授業になるかを毎回考えていたためである。学生の声を聞き、学生の統計に対する意識や実態を調べることにした。学生自身は統計学に対する高い期待感を持っていたが、数学を苦手と感じる意識が強く、その期待感との乖離が生じていた。調査した結果より、担当するクラスでは、算数・数学の基礎学力、受講動機、統計に対する興味関心、学習意欲が統計の理解度に関連していることがわかった。

2009年から来年で10年になる。スマートフォンの普及により、学生はアンケート調査をWebを使って容易に回収し、集計できるようにはなってきたが、その後のデータ分析まで及ばないのが現状である。海外においても様々な統計教育が試みられているが、試行錯誤といったところである。日本におけるデータ分析や統計科学の知識をもった人材を育成するために、統計教育の研究を通して、さらに尽力していきたい。

主要著作

  • 社会における男女のあり方に関する意識調査2016-20年間の変容と今後(その2)

    社会における男女のあり方に関する意識調査2016-20年間の変容と今後(その2)

    愛知淑徳大学 平成29年度特別研究助成 研究成果報告書(2018)、33-39

  • ロジスティック回帰におけるDepthを用いたロバスト推定(2017)

    ロジスティック回帰におけるDepthを用いたロバスト推定(2017)

    佛教大学教育学部学会紀要、16、75-87

  • 日韓中における環境保全活動の実態分析、行動計量学(2015)

    日韓中における環境保全活動の実態分析、行動計量学(2015)

    42(1)、43-55

  • 統計科目に対する動機付けと理解度の比較分析ー担当科目における理解度テストによる検証ー(2014)

    四條畷学園大学リハビリテーション学部紀要、10、31-40

  • 単回帰におけるDepthを用いたロバスト推定法とその検証

    計算機統計学(2011)、23(2)、81-96

(2018年10月 取材)