創造表現学部 創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻 淺田秀男
淺田秀男
創造表現学部
創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻
自然のリズムを感じる心地良い空間を、建築環境学から追究。
プロフィール
- 学歴
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- 1991年:武蔵工業大学(現:東京都市大学)工学部建築学科卒業
- 1993年:武蔵工業大学(現:東京都市大学)大学院修士(工学)
武蔵工業大学(現:東京都市大学)大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了 - 2001年:武蔵工業大学(現:東京都市大学)大学院博士(工学)※博士論文提出により学位取得(論文博士)
- 職歴
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- 1993年:株式会社 大林組(設備部) 社員
- 2001年:東京理科大学理工学部建築学科 助手
- 2002年:オランダ王国 国立デルフト工科大学建築学部 客員研究員
- 2005年:株式会社 宇梶環境研究所(現:アーキテック・コンサルティング) 主任研究員
- 2015年現在:愛知淑徳大学メディアプロデュース学部メディアプロデュース学科(現:創造表現学部創造表現学科) 准教授
太陽の光、風、雨、緑などの自然の恵みを活用し、居住空間の明るさ、暖かさ・涼しさなどを整える――そうした建築環境学の研究に力を注ぐ淺田先生は、環境共生建築を追究し、講義や演習では自然エネルギーに関する実験も実施。「本当に心地良い環境とは?」と学生たちに問いかけ、自然を身近に感じる建築を共に考えています。
ヒトが住まうための最適な環境を追究。
建築というと華麗な外観デザインの建物やおしゃれな住宅、それらを設計する建築家の匠(!?)を思い浮かべるかもしれませんが、私が対象としているのは、建築の中でヒトが「住まう」ための環境について考える「建築環境学」という分野です。皆さんが普段すごしている自宅や学校・職場などの室内空間で、いろいろな生活行為をしたり勉強や仕事をしたりするのにふさわしい暖かさ・涼しさ、明るさや暗さをどのようにするかというようなことを考え扱います。
外の変化を感じることが、「心地良さ」につながる。
現代の建築は、建物の外部環境を遮断して閉じた上でエアコン冷暖房や電灯照明等を行うことにより、比較的簡単に均質で一定な温度や明るさの室内環境をつくることができます。ですが、建築を周囲環境に対して開き外の変化を感じられるようにして、ゆるやかな起伏のある室内環境とすることで、ヒトにとって「ほどよい」心地良さをつくることができます。
健康的で快適な空間は、自然環境にもやさしい。
私の研究テーマは、昼間は太陽の光を柔らかく取り込み、夜は明る過ぎずほどよい暗さがあるような照明や、冬の寒さを防ぎつつ温もりの感じられる空間、夏の暑さを和らげつつ自然の風が通り抜けて涼しさを感じられるような空間をもつ建築と、これらに上手に適合する機械的な冷暖房・電灯照明設備とを全体としてとらえる環境共生建築について考えることです。ヒトの身体という内なる自然と、周囲の自然環境とがつながることは健康で快適であるばかりでなく、電力などの使用量を減らすことにもなると考えるのです。
主要著書・論文
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温暖地版 自立循環型住宅への設計ガイドライン エネルギー消費50%削減を目指す住宅設計
一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構(2015年)共著(「5.5 高効率家電機器の導入」pp358ー375)
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昼光照明デザインガイド〜自然光を楽しむ建築のために〜
日本建築学会編、技報堂出版(株)(2007年)共著
(「第7章 昼光照明とエクセルギー」pp137ー145) -
エクセルギーと環境の理論ー流れ・循環のデザインとは何か【改訂版】
井上書院(2010年)共著
(「2.2照明システム」pp67ー75、「3.3エクセルギー・エントロピー過程」pp172ー183、「3.5日射ーエクセルギーの移動量(1)」pp191ー203) -
パッシブ型戸建て住宅への住まい方適応が室内温熱環境・エネルギー使用量に及ぼす影響に関する実測
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)(2016年)
(「その1.建物及び実測の概要」pp523ー524)
(2017年4月 取材)