交流文化学科 国際交流・観光専攻

特色ある授業

シリーズ観光仕事図鑑

主催:交流文化学科 国際交流・観光専攻 観光コース/共催:キャリアセンター

 シリーズ観光仕事図鑑は、交流文化学科 国際交流・観光専攻 観光コースが、本学のキャリアセンターと共催し、実施した講演イベントです。観光学を学ぶ学生に、世の中には観光にまつわるどんな企業があるのか、また、どんな仕事があるのか知ってもらいたいと、加納和彦先生のファシリテートのもと、全7回のシリーズで開催しました。ご登壇いただいたのは航空業、旅行代理店、ホテル、交通、テーマパーク、行政、空港と、多岐にわたる業種の皆さま。スクリーンに仕事風景やデータを映し出しながら業界のことや仕事のことなどについてお話しいただきました。学生たちは社会の第一線で活躍する社員の皆さまの講演から、観光を取り巻く現状や課題、これから先の展望を知ることができ、普段の授業だけでは知り得ないリアルな実情に触れることができました。

第1回 全日本空輸株式会社(ANA)

 「商品在庫を抱えるビジネスではないこと」「巨大な固定費が必要であること」「多様な専門職で成り立っていること」「自然災害や経済状況など外的要因に業績が左右されやすいこと」など、航空ビジネスの特色に触れ、その輪郭を提示。そのうえで、観光人口の拡大や航空の自由化などが後押しし、航空ビジネスは右肩上がりに成長を続けていくであろうとこれからの展望を示唆しました。さらに、航空ビジネスを支える仕事を職種ごとに紹介。航空ビジネスに憧れを抱く学生たちにとって、具体的な働き方を現場社員から直接教わる貴重な機会となりました。

第2回 株式会社JTB

 旅行会社は、特定のコンテンツを持たない――。そんな解説から講演はスタート。ホテルやイベント、観光地、交通など、観光業界のさまざまなコンテンツをつなぎ合わせるのが旅行会社の仕事であり、チームプレーの先に想像以上の成果が得られることが仕事の醍醐味であると語られました。さらに株式会社JTBは旅行を通じて感動を提供することを最終的なゴールとして掲げていると宣言。お客様一人ひとりにあわせた価値創造の最前線で活躍する渉外営業と店頭営業の社員も登壇し、自らの言葉で、旅行会社で働く魅力をお伝えいただきました。

第3回 ホテルナゴヤキャッスル

 スクリーンに次々と映し出されるホテルでの日常。エントランスや客室はもちろん、結婚式の様子や皇族をお迎えしたときの一枚など、多くの写真を用いてホテルの仕事についてご紹介いただいたのは、ホテルナゴヤキャッスル様。仕事内容はもちろん、街におけるホテルの役割についても言及され、ホテルは街の活性化や人の人生に寄り添う役割も担っているとご紹介いただきました。最後には「お客様の期待を上回って、はじめてお客様から“ありがとう”という言葉をいただける」と、最高のおもてなしを追い求めることの素晴らしさもお伝えいただきました。

第4回 名鉄グループ

 130年以上の歴史を持つ、東海エリアの大手鉄道会社である名古屋鉄道。名鉄グループとして鉄道だけではなく、観光や小売など幅広い事業を手がけていることが特徴のひとつです。このエリアの2大トピックスとして、中部国際空港の第2ターミナルの開業とリニア中央新幹線の開業を挙げ、この出来事が中部エリアの観光業界にプラスに働くよう、事前に準備をする必要があると強調。先んじてインバウンド向けのサービスを展開していることなどを紹介し、社会の変化にあわせた戦略を取ることが大事であることをお伝えいただきました。観光業界について幅広く知ることができた90分となりました。

第5回 レゴランド・ジャパン株式会社

 年表や入場者数ランキングなど、多くのデータが示されたレゴランド・ジャパン株式会社の講演会。データを用いて世の中の流れを分析しながらマーケティング戦略を立てることは、観光ビジネスにおいても有効な手段であるとお伝えいただきました。さらに、レゴランド・ジャパンでは「乗っているクルマ、持っている携帯電話、好んで見ているテレビ番組」など細やかにターゲットを設定してより具体的な戦略を立てていることも紹介し、学生たちを驚かせました。最後は「一番大切なのは自ら楽しんで仕事をすること」とメッセージ。笑顔で講演を締めくくりました。

第6回 愛知県庁

 「いちご狩りは農業でもあり、観光でもある。このケースのように、すべての業界は観光に結びつけることができます」と語ったのは、愛知県庁の職員。つまり「観光」は地域、ビジネス、産業などさまざまなパーツが寄り集まってできあがっていると示唆。その潤滑油的な役割を果たすのが行政であり、地域と地域をつなぐ重要さ、他業種が一緒になって最高のおもてなしをめざすおもしろさを繰り返しました。そんな視点に立ち、学生たちには「広告業、出版業などどんな業種でも観光に関わるチャンスがある」とエール。可能性が広がっていることをお伝えいただきました。

第7回 中部国際空港株式会社 中部国際空港旅客サービス株式会社

 講演イベントの最後を飾ったのは中部国際空港株式会社と中部国際空港旅客サービス株式会社の2社。中部国際空港株式会社は施設を運営している立場から「空港を目的地化する」ことで、空港としての付加価値を高めていると言及。国際会議の会場として空港内の施設を貸し出すなど、さまざまな工夫をご紹介いただきました。後半の中部国際空港旅客サービス株式会社は、お客様の声を実現化させ、より快適な空港になるよう努めていると紹介。案内掲示を見やすく改善するなど、細やかなサービスの積み重ねが快適な空港の実現につながることをお伝えいただきました。