国文学科

2022年度 進路決定者


愛知県教育委員会(中学校教諭・国語)

山田 はるな さん
文学部 国文学科
愛知県立丹羽高等学校 出身

古典文学の深い知識と実践的な教育法を修得。国語の楽しさを伝えられる教員へ。

もともと興味があった古典文学の専門知識が身につけられ、さらには教員免許を取得できることに惹かれて本学科へ。『国文学演習I(2)中古』では、古典文学の背景にある当時の社会情勢や文化などについても調べ、作品を多角的な視点から考察し、深く理解する力を磨きました。卒業論文のテーマは「源氏物語」です。豊富な先行研究を活用し、同じ一文でも異なる解釈をしている論文を比較・分析。多様な角度から何通りもの読解ができる古典文学の奥深さと面白さを学びました。また、『実践国語教育演習』では、グループワークを通して授業づくりを実践。他の学生と意見を交換し、自分とは異なる視点にふれることで、授業方法の幅が広がったと感じています。そうした授業での学びを活かし、教育実習では、古典が苦手な生徒でも興味が持てるよう、画像を多用して作品をイメージしやすくする工夫をしました。これからは、大学で身につけた深い知識と経験を活かし、国語科教員として、生徒たちに国語を学ぶ楽しさを伝えていきたいです。

2021年度 進路決定者


愛知県教育委員会(中学校教諭・国語)

木村 華歩 さん
文学部 国文学科
愛知県・私立聖霊高等学校 出身

ものごとを多角的に捉え、論理的に考える力を

Q1 この学科(専攻)を志望した理由は?

国語の教員をめざして、高い教員採用実績を持つ国文学科への進学を決めました。オープンキャンパスで受けた近代小説の模擬授業が印象的だったことも決め手のひとつ。興味の薄かった近代小説も、先生から細かな描写の解説や文章の読み解き方を聞くと魅力的に感じ、深く学びたいと思いました。

Q2 印象的だった授業は?

『国文学特殊講義 和歌文学』の授業です。わずか31文字の中に言葉を駆使して自分の想いを表現している和歌に興味を惹かれました。同じ和歌でも視点を変えるとその解釈も異なります。授業で話し合うと学生間でも人によって幸せな恋の歌にも悲恋の歌にもなるなど、受け取る印象はさまざま。驚くと共に、自分にはない考え方に気づくことができました。映像や歌詞を文学と結びつけて考える授業もあり、文学の奥深さを改めて実感しました。

Q3 この学科(専攻)で学んで成長したところは?

ものごとを多角的に捉え、論理的に考える力です。討論の授業を通して、他者の意見にも耳を傾け、相手に伝わるよう根拠を持って発言できるようになりました。教職課程でも、授業は生徒との対話によって展開していくものだと学びました。生徒一人ひとりの声に耳を傾け、しっかりと向き合える教員になりたいです。

南知多町役場

植田 日向 さん
文学部 国文学科
愛知県立東海南高等学校 出身

3年次夏のインターンシップをきっかけに地域に根ざした公務員のやりがいを発見

キャリアセンターから紹介を受け、市役所のインターンシップに参加。配属された会計課の業務を通じて、「住みやすい街」をつくるために人知れず住民を支える事業が数多くあると知りました。それを機に私も地域の役に立ちたいとより強く地方公務員を志すようになりました。南知多町は地元ではないものの親族が住むよく知った町です。住民ではないからこそ気がつく点を強みに、地域の魅力を発掘し、公的設備の改善や観光情報の発信をしていきたいです。

2020年度 進路決定者


愛知県教育委員会(中学校教諭・国語)

十文字 優子 さん
文学部 国文学科
愛知県立岡崎西高等学校 出身

言葉ひとつから広がる世界教育者として子どもたちへ日本語や国語の魅力を伝えていく

誰もが日常的にふれる「日本語」。文学を通じて日本語・国語を見つめ直すと、高校時代には感じなかった魅力に気づきました。そのひとつが言葉の多様性です。日本語は奥深く、ひとつの言葉に複数の意味があることも少なくありません。中古文学を専門とするゼミでは、作品の解釈について議論を交わしました。同じ分野を学んでいても言葉の受け取り方が異なることで、作品の印象も大きく変わることがありました。意見を述べたり、発表したりする中でどう話せば真意が伝わるか、言葉選びの大切さを知りました。また、いつの時代でも現代の私たちと同じように感動したり、悲しんだりするような「心」を持ち、人間の本質は変わらないと気づき、読書とは人そのものを知ることだと感じました。教職課程の国語科教育法の講義でも国語の面白さを子どもたちに気づかせることが大切だと教わりました。読書嫌いの子に教科書を読みなさいと言っても苦手意識を持つだけです。教科書で学修すると共に、デジタルツールや身近な話を織り交ぜ興味を持たせ、好きになってもらうことが教員の役割だと感じました。

学校法人藤田学園

永田 みやび さん
文学部 国文学科
愛知県立豊田東高等学校 出身

キャリアセンターとゼミの活動で就職活動に必要な力がしっかり備えられました

キャリアセンター主催の就職支援ガイダンスに参加することで、採用WEBサイトの利用法から企業の調べ方、自己理解の方法、履歴書の書き方まで就職活動の全体像を把握でき、適切な準備ができました。学内企業説明会で、卒業生や近隣大学出身の社員の方から話を聞くことで自分の働く姿がイメージでき、入学当初よりも明確な将来ビジョンを持てました。面接ではゼミで培ったわかりやすく話す力が評価されるなど、学びの中でも自然と就職活動に必要な力が身につけられました。

2019年度 進路決定者


富山県教育委員会(中学・高等学校教諭・国語)

丸山 遥 さん
文学部 国文学科
富山県立桜井高等学校 出身

文学を通じて、現実社会で伝えること、理解することに強くなる。

国文学科の学びは、文学研究だけではありません。例えば『文章表現a・b』の授業では、与えられたテーマに対してエッセイを書きます。頭の中の思いを文章化することは苦手でしたが、アイデアを出す、文章として組み立てる、伝わりやすく肉付けする、と1ステップごとに指導を受けることで、思考力や表現力が成長。素早く適切に思いや考えを伝えられる力は、他の授業や就職活動でも役立ちました。また、名著の読解によって語彙力も向上。言葉にできずもどかしく思うことも減りました。文学を学ぶことで、人と人との良好なコミュニケーションを築く力も備わりました。

株式会社コーエーテクモホールディングス

小西 翔 さん
文学部 国文学科
愛知県・私立中部大学春日丘高等学校 出身

自分自身の特性を見極め、“好き”という気持ちを信じて夢のゲーム業界へ

子どもの頃から好きだったゲームや絵を描くことを仕事にしたいと思い、2年次の夏からゲーム業界の研究を進め、デザイナー選考用のポートフォリオの制作に没頭しました。専門外の業界ではありますが、心底好きなことであれば、一心に打ち込めるという自分自身の特性を見極め、“ゲーム業界しかない!”という強い思いで挑戦しました。自分の気持ちを信じ続けたことが、夢の実現につながったのだと思います。いつか国文学の学びを活かし、歴史に関するゲームを作りたいです。

エヌ・ティ・ティ・システム開発株式会社

子安 ほのか さん
文学部 国文学科
愛知県・私立栄徳高等学校 出身

文学研究で身についたコミュニケーション力を活かして、IT業界へ

小さい頃から好きだった小説などの「物語の世界」をもっと知りたいと思い、文学を広く深く学べる国文学科に進みました。入学してからは、趣味嗜好の範囲だと思っていた文学のイメージがとても有用性のあるものに変わりました。1年次に履修した国文学講義では、文献から作者の意図を紐解き、新しい考察を発見。それを相手が理解しやすいように、資料などの根拠を準備してディスカッションに臨みました。文脈に込められたメッセージ性を読み解くために、常に前提を疑うクリティカルシンキングや、自分の意見を論理的に説明するロジカルシンキングが身についたと思います。また、私はジェンダー・LGBT関係のサークルにも所属し、代表を務めました。性に関して固定概念を疑うという視点では、文学と共通する部分があり、セクシャルマイノリティに悩む人たちの居場所づくりについて考えました。文学の研究やサークル活動を通じて“人が好き”になり、人とのつながりを大切にした企業を軸に就職活動を開始。チームで協力しながら1つのものを作り上げるIT分野に興味を持ち、エヌ・ティ・ティ・システム開発株式会社への就職を決めました。文学の研究で養ったコミュニケーション力を強みに、IT業界でも活躍していきたいです。

株式会社十六銀行

川口 真依 さん
文学部 国文学科
愛知県立豊田西高等学校 出身

適切な情報を提供し、人の暮らしを支える銀行員をめざします

上代文学のゼミがあることに惹かれて国文学科に入学しました。ゼミでは発表資料を作成するために、漢籍からの引用を調べるなど、出典をコツコツと追う根気強さが身に着きました。また、司書課程の授業では、さまざまなデータベースを扱う技術を修得、レポート作成だけでなく日常生活での情報収集にも役立っています。就職活動は業界・企業を知ることからはじめ、最終的には生活に欠かせないお金で人を支えられる金融業界を志望し、十六銀行に就職することとなりました。これからは、お客様に合わせた企画を笑顔で提案し、頼られる銀行員に成長していきたいです。

2018年度 進路決定者


株式会社ジェイアール東海高島屋

森寺 美晴 さん
文学部 国文学科
三重県立いなべ総合学園高等学校 出身

世代も性別もさまざま。たくさんの人と過ごした経験が 未来の自分につながった。

国文学科を選んだのは、“本をたくさん読んで大好きな国語の学びを深めたい”と、自分の将来を描いていたからでした。大学の授業は興味深いものばかり。現代文学を専攻し、さらに古典など別の時代の文学も意欲的に学べたのは、熱意ある先生方の講義に心を動かされたからだったと思います。専攻以外にも大学のカリキュラムを活用して、今後ニーズが高まるであろう中国語の修得にも力を入れました。また、サークルや委員会、教職ボランティアなど幅広い活動にも積極的に参加。先輩や後輩、現役で働く学校の先生など、活動を通して世代や性別を問わずたくさんの人と知り合い、ふれあえたことで、具体的な自分の将来像も見えてきたように思います。「人と関わり、誰かをサポートできるような仕事」をめざし、就職先に選んだのはお客様と直接関わっていく百貨店。相手を思い、日頃から笑顔を大切に、お客様やお取引先様、一緒に働く方々から信頼される社員になりたいです。

東京地下鉄株式会社(東京メトロ)

南波 茉奈 さん
文学部 国文学科
岐阜県・私立麗澤瑞浪高等学校 出身

自分の気持ちに素直になったら、憧れの職業が見えてきた。

恩師の母校であり、私も教員になりたいと入学した愛知淑徳大学。しかし、教職インターンシップで現場に触れ、もっと社会を知ってから教員になっても遅くないのでは、と迷いが生じました。その時に、企業に就職した先輩が「好きなことをしてみたらいい」と声を掛けてくれたのです。元々電車が好きで、女性車掌に憧れを抱いていたこともあり、4年生の5月という就職活動解禁直前でしたが、急遽鉄道業界に絞り就職活動をスタート。キャリアセンターの方から業界研究のポイントを一から教わり、学生スタッフの先輩からはSPIの筆記対策のアドバイスを受けるなど、多くの方の助けを得て、効率良く就職活動をすることができました。また国文学会運営委員会の委員長を務め、日頃から積極的に活動してきたことも、面接でPRすることができました。これからは、東京で多くの方々の暮らしを支える地下鉄の車掌をめざし、人との出会いを大切に頑張っていきたいと思います。

2017年度 進路決定者


岐阜県教育委員会(高等学校教諭・国語)

三輪 鞠奈 さん
文学部 国文学科 2017年度卒業
岐阜県立大垣北高等学校 出身

高校時代から国語の教師をめざし、大学では国文学を専門的に学びたいと思い、国文学科を選択。幅広い時代区分から興味のある分野に焦点を絞り、知識を深めていきました。特に『源氏物語』を題材とした『国文学特殊講義 源氏物語』では、文学を味わう意義と楽しさを実感。作品に隠された仕掛けを見つけたり、当時の文化と照らし合わせたりすることで『源氏物語』を深く読み解くことができました。文学を味わうことは、先人の声を聞くことです。作品を読み解くことで新たな世界や価値観、自分と異なる視点にふれ、自分の生き方や他者とのつながりを考えるきっかけにもなりました。また、教師になるための実践的な学びも充実していました。模擬授業で教壇に立った際には、生徒役の学生から、説明が早口になるクセがあることや発問の仕方がわかりづらいことなど、自分では気づけなかった問題点を指摘されたことで、生徒の目線で授業を考える大切さに気づかされました。私は生徒たちに、この学科で学んだ“文学を味わうことで新たな発見ができる楽しさ”を伝えたいと考えています。そのためにも、生徒が国語や文学に興味を持つきっかけを与えていきたいです。正解を教える授業ではなく、作品を探究し、自分なりの解釈ができるように導く授業を心掛けたいと思います。

2016年度 進路決定者


愛知県教育委員会(特別支援学校[中学・高等学校]教諭・国語)

公手 美沙紀 さん
文学部 国文学科 2016年度卒業
愛知県立岡崎西高等学校 出身

日本の文学や国語学、中国文化について広く深く学べるのが国文学科です。まずは、国文学を学ぶための基礎知識を身につけたのち、幅広いジャンルから興味のある分野を選択、研究を深めます。多くの作品を読み解くことで、文章表現力、論理的思考力、課題発見解決力を養っていきます。私は、文学作品にふれる授業を通して読書の奥深い楽しさを知ることができました。1年次には中世・近代、2年次には上代・中古・近世・現代とさまざまな時代の作品を読む授業が多くあり、なかでも印象深かったのは谷崎潤一郎の『少年』や、夏目漱石の『こころ』でした。作品が生まれた1900年代初頭の時代背景に目を向けることで、“なぜ主人公はこの行動をするのか?”“語り手の気持ちはどのようなものか?”を深く考えることができるようになり、さまざまな登場人物の視点に立って作品を読めるようになりました。その結果、ひとつの視点にとらわれず、文学を多面的に見る姿勢を身につけることができました。また、そうした視点を学ぶきっかけは文学作品からだけでなく、実践的な演習の中にもありました。6名一組のグループで模擬授業をする『実践国語教育演習Aa・b』では、ほかのグループから、思いもよらない指摘や自分たちの考えとは異なる意見をもらい、多くの気づきを得る機会となりました。こうした体験的な学びを通して、人それぞれの感じ方や考え方があることを理解し、さまざまな視点で物事を見る力が養われました。これは、教師としても欠かせないスキルです。この学科で学んだ、文学の多面的な読み方、さまざまな物事の見方などを、今度は私が生徒たちに教えていきたいと思います。

2015年度 進路決定者


株式会社名古屋三越

宮田 佳奈 さん
文学部 国文学科
私立聖マリア女学院高等学校 出身

"図書室の本を全部読み尽くしたい"と、毎日図書室にこもっている小学生でした。中学校、高校時代も読書への情熱はとどまらず、文学についてもっと深く学びたいと、大学では迷うことなく国文学科を志望。さまざまな時代の作品にふれる中で、特に衝撃を受けたのが『国文学講義(1)上代a・b』です。『古事記』や『日本書紀』など、現代の感覚からは想像もできないような人間の感情や行動が描かれている古典文学。遠い昔の人々の思いに耳を傾けて深く考察し、自分なりの解釈を見出すという新たな読書の面白さも教えてくれました。そしていつしか私の興味の幅は、古典文学の中に描かれている日本の伝統文化へと広がっていきました。和装、茶道、華道、琴…。国文学を入口に、趣味として日本文化にも親しむ中で、もっと多くの人に古き良き文化や工芸の魅力を伝えたいという思いが膨らむように。そんな私にとって、呉服店「越後屋」がルーツであり、古い文献にも登場する老舗百貨店への就職が決まったことは、大学4年間の集大成ともいうべき、最大の成果です。幼い頃、おめかしをして家族で出掛けた憧れの場所で、歴史に恥じることのない質の高いおもてなしを提供し、受け継がれる和の心を多くのお客さまへ伝えていきたいです。

2014年度 進路決定者


愛知県教育委員会(高等学校教諭・国語)

鈴木 里矢香 さん
文学部 国文学科
愛知県立旭野高等学校 出身
取得免許 : 高等学校教諭一種免許状(国語)

「深く読み込みなさい。行間にも意味がある」。先生から教えていただいた文学の深さ。高校生のときから好きだった古文・漢文から、さらに現代文学へと興味がとどまることなく広がっていきました。作者の息遣いが行間にも滲み出て、読み手に力強く迫ってくる。「文学をもっと学びたい!」授業を受けるたびにその想いが強くなっていきました。国語の教師になろうと決意したのも、この文学の深さを子どもたちに伝えたいと思ったからです。教職の科目を積極的に取り、2年次には教職科目である『実践国語教育演習』で、模擬授業を重ねました。また、4年次の教育実習では母校へ。国語という教科を通して、一人ひとりの生徒に奥深い文学の世界をどう伝えるのか、それが一番難しいことも勉強になりました。4年間で積み重ねてきた、こうした一つひとつが私の未来につながっていく。そう確信しています。

株式会社三菱東京UFJ銀行

平松 みなみ さん
文学部 国文学科
愛知県立岡崎北高等学校 出身
取得免許 : 中学校・高等学校教諭一種免許状(国語)

ゼミでは、紫式部の「紫式部集」や「紫式部日記」といった作品の新解釈に挑戦しました。約千年前の登場人物の感情の変化に、現代を生きる私にも多く共感できる点があり、いつの時代でも「人」の気持ちに変わらないものがあることを改めて考えさせられました。就職先である銀行は、多くのお客さまの気持ちを、こちらから察し、お役に立っていく仕事です。文学部の授業から学んだ、時を経ても変わらない「人」の気持ちの大事な部分に、しっかりと応えることができる社会人になりたいと考えています。

理研産業株式会社

丹羽 菜摘 さん
文学部 国文学科
愛知県立豊明高等学校 出身

国文学科の授業で初めて深く学んだ、古典や和歌、中世の書物。今まで自分が親しんできた現代文学とは異なる分野であるため、その時代の世相を理解し、文字に表われていない行間を読み解く時間は、古いけれども新しい世界への旅のようでした。この学びがあったからこそ、卒業論文の題材に選んだ現代文学の「虚空人魚」の研究においても、自分の想像力を活かして、登場人物の心情に迫ることができたのだと思います。背景を知り、人の心を知る。文学の探究から得たものは、現代にも活きる、人とのコミュニケーションの本質でした。
春からは営業職。身につけた考察力とコミュニケーション力で、お客様の心の声を聴きたいと思います。

積水ハウス株式会社

渡邊 将帆 さん
文学部 国文学科
岐阜県立岐阜商業高等学校 出身

文学の答えは一つではなく、人の考え方によってさまざまです。大学生活の4年間に『国文学講義』などの授業や、近代文学ゼミの先生、他の学生との出会いを通して大切なことを培いました。それは自分の信念を持ちながら、同時に自分と異なる意見に耳を傾け、柔軟に対応していくということです。それには、常に自分自身を省みることが必要となりました。卒業論文では新選組をテーマに、大きく変化する時代に翻弄されながらも、信念を持って生き抜いた姿について多角的に研究しました。就職活動においても、企業ごとにさまざまな考え方や目標があると強く感じました。これから仕事においても、お客様や同僚のことばに耳を傾けながら柔軟に、かつ信念を持って取り組んでいきたいと思います。

2013年度 進路決定者


株式会社ジェイアール東海ツアーズ

竹下 晴子 さん
文学部 国文学科
愛知県・私立愛知淑徳高等学校 出身
取得免許 : 中学校・高等学校教諭一種免許状(国語)

古典文学や近・現代文学の、物語の一行一行の奥に潜む人間の葛藤や羨望、喜び、哀しみ。いつの時代でも、人間って変わらないな。そんな想いを重ね合わせながら学ぶ愉しさ。中でも、近代文学の夏目漱石の漢詩には強く惹かれました。「人間の負の部分」と向き合い続けた夏目漱石の人生における答えが、漢詩に深く表現されている。そう考え、研究に没頭し、卒業論文は「夏目漱石の漢詩」というテーマで書きました。
国文学科は、日本の古典文学から近・現代文学、中国文学や国語学など、自分の興味に合わせて自由に学べるのが一番いいところ。それぞれの時代の作者の「言葉」を通して、人間の奥深さ、豊かさを感じることができました。これからも「言葉」を大切にしながら、自分の感性を磨き、人生を豊かにしていきたいと思います。

株式会社愛知銀行

小﨑 知美 さん
文学部 国文学科
愛知県立五条高等学校 出身

将来は接客業に就いて活躍したいと考えていたので、人と接するうえで大切な“言葉”を探究していけば夢に近づけると思い、この学科に決めました。漢字検定を受けるなど言語の基礎を中心に、簿記や図書館司書、ITパスポートなどいろいろな資格取得に挑戦した4年間。就職活動中、自分をアピールするための言葉を選び、エントリーシートを楽しんで書けたこと、文章力、説得力を褒めていただけたのは、考えを組み立て自分の論へつなげる力が身についたおかげです。
今後は“お客様と長く深く”をモットーに、女性渉外員を目標とし、まずは信頼ある行員をめざしたいと考えています。

弥富市役所

牛田 真未 さん
文学部 国文学科
愛知県立五条高等学校 出身

古典、漢文、近代、現代。その時代の空気を肌で感じる。中でも強い印象を受けた作品が谷崎潤一郎や江戸川乱歩、夢野久作などの近代文学。物語性といい、人間模様といい、独特の世界観を持つ巧みな文章を初めて読み解き、文学の持つ細かな機微に引き込まれました。「国文学を学ぶことは、自分の世界を広げること」だと思います。また、『日本語表現』で学んだ手紙の書き方や言葉遣いをさらに深めたいと思い、秘書検定にも合格。4年間の学業で培った文章力、そして秘書検定で得たマナーや心配りを武器に、春から社会人。人とのコミュニケーションを大切に、街の観光PRに携わることがこれからの目標です。

藤久株式会社

村瀬 博之 さん
文学部 国文学科
岐阜県・私立中京高等学校 出身

子どものころから暇さえあれば本を開いているタイプでした。高校生のとき、国文学科の先生が模擬授業で来校し、“「枕草子」がなぜすごいか”を語ってくださり、感銘を受けたのがこの大学を選んだ理由。『国文学史』の授業で太宰治作品の新たな魅力にふれたり、『作品講読』の授業では夏目漱石の「こころ」について、以前は気づかなかった発見があったり。読み解く力が身につくとともに、文学への興味がますます高まりました。
本や作家について熱く語れる仲間にも恵まれ、好きなことに没頭した4年間。1年で約200冊を読破。多くの本を読んだからこそ得た知識や思考力、文章力を社会で表現していきたい。

2012年度 進路決定者


株式会社三井住友銀行

鈴木 菜月 さん
文学部 国文学科
愛知県立瑞陵高等学校 出身

中国文学のゼミでの「三国志」のグループ研究や「仙人」をテーマとした卒業研究、ITパスポート試験や日商簿記検定3級の取得、ファイナンシャル・プランニングに関する学習などに励み、実社会で役立つ多様な知識やスキルを養いました。入行後も金融関連の資格取得に挑戦し続け、持ち前の明るさと元気を活かし、お客様の力になりたいと思います。

東海旅客鉄道株式会社

前田 かおり さん
文学部 国文学科
三重県・私立高田高等学校 出身

「国文学科は、社会で必要な幅広い力が身につく学科。」4年間学び、そう実感しています。特に古典文学のゼミでは、柔軟な心で文学作品を読み解き、自分の意見に根拠を持たせて仲間や先生に的確に伝えることで、論理的思考力やプレゼンテーション能力などを磨くことができたと思います。
また教職課程科目では、清少納言や松尾芭蕉の作品、現代文などを題材に模擬授業をおこないました。生徒の興味や学習意欲を引き出す話の内容、要点が伝わりやすい板書の仕方などを仲間と話し合いながら学び取り、何事にも「なぜ?」「本当にそうなのか?」と客観的に分析し、多角的な視点で捉える力も身につきました。このほかにも、1年次から言語活用科目の「韓国・朝鮮語」を履修し、一人で韓国旅行ができるレベルにまでスキルアップするなど、大学の科目や支援制度を最大限に活用して興味のあることにチャレンジしました。
在学中に培ったさまざまな力を、卒業後はチームワークが重要となる運輸業に役立てていきます。将来的には社員教育にも携わり、自分が身につけた知識を次の代へと伝え、鉄道の安全な運行のために力を尽くしたいと思います。

株式会社ジェイアール東海髙島屋

高橋 理恵子 さん
文学部 国文学科
愛知県・私立愛知淑徳高等学校 出身

「読書が好き。演劇が好き。子どもが好き。」大学では「好き」を追究しようと考え、国文学科に進学し、教職課程科目を履修しながら古典文学や歌舞伎、現代小説など国文学の幅広い世界を学びました。文学作品を読み深めるときに心がけたのは「なぜ?」という疑問を持つこと。単語の意味や文章の構造などからも物語に込められた作者の思いを探り、文学のおもしろさをじっくりと味わうとともに、思考力や分析力などが鍛えられました。
また、生徒の好奇心を引き出す授業づくりに力を注いだ教育実習、学習塾でのアルバイト、さらに学外の劇団での演劇活動では、相手の目線に立って的確な言葉を選び、相手の心に届く表現力を磨きました。こうした経験が、面接試験の際にも自分の思いを明確に伝える力になったのだと思っています。
今後は、多くの人にとって百貨店が新たな発見の場となるよう、お客様一人ひとりの気持ちを汲み取って商品をご提案する接客に努め、自分自身を成長させたいと考えています。

愛知県教育委員会(高等学校教員・国語)

紅林 千尋 さん
文学部 国文学科
愛知県・私立愛知淑徳高等学校 出身

高校時代の好きな科目は国語でした。授業中、先生が次々と文学作品に関する興味深い話をしてくださり、尊敬の気持ちを抱くとともに「私も国語教員になりたい」と思うようになりました。そこで教員養成の実績があり、専門性も培うことができる国文学科に入学。授業では、単なる読書で終わることなく、一冊の文学作品と徹底的に向き合う機会が数多くありました。特に印象深かったのは、近・現代の作品を扱う授業です。高校生の頃に読んだ本が教材として登場し、作者の意図を分析していきました。その考察を通して、初めて読んだときとは異なる新たな読みを発見。一つの題材で、こんなにも多角的な捉え方ができるのかと驚き、また文学の奥深さや学修の意義を感じました。4年間、文学をさまざまな視点で考察して読み解くことで、物事を俯瞰的に見る力や全体を見通す力が身についたと思います。こういった力は、教育の現場でも必要です。生徒たち一人ひとりの考えをしっかりと受け止められる教員をめざします。

2011年度 進路決定者


セキスイハイム中部株式会社

河野 太一 さん
文学部 国文学科
三重県立神戸高等学校 出身

国文学や中国文学、日本語表現などの多岐にわたる授業を意欲的に履修して深く学び、ゼミでは仲間や先生と意見を交わして、文章を多面的に読み解く力、論理的な思考力、豊かな教養を身につけました。営業職としての一歩を踏み出す今、4年間で得た力がすべて役立つと、国文学科で学んだことに意義や誇りを感じています。

愛西市役所

永尾 紗里江 さん
文学部 国文学科
愛知県立津島高等学校 出身

国文学科では古典文学や漢詩、方言などの日本の多様な文学や表現手法と出会いました。中でも特に興味を抱いたのが現代文学です。ゼミで数多くの作品を深く読み解き、思考力や文章構成力、人の心の機微に触れ、感受性が磨かれたと思います。こうした力は、さまざまな人を支える公務員の仕事に活きると心強く感じています。

2010年度 進路決定者


株式会社名古屋三越

堀田 恵巳 さん
文学部 国文学科

国文学科の授業や教職課程科目を通じ、文章を多面的に読み解く力、文章構成力、プレゼンテーション能力など、コミュニケーションツールとしての日本語の力が高まりました。また、教育心理学、メンタルヘルスの授業や、近現代文学ゼミでの太宰治の作品に関する研究により、「心」への理解も深まったと思います。こうしたスキルは、お客さま一人ひとりに最適なサービスを提供する百貨店で働く上で、大きな強みになると感じています。

スミリンエンタープライズ株式会社

田口 真里 さん
文学部 国文学科

「日本語表現」などで日本語を基礎から学んだ上で多様な文学にふれ、中国文学のゼミでは仲間と共に三国志について探究。4年間の集大成として夏目漱石の漢詩をテーマに卒業論文を書き上げ、「言葉」について理解を深めました。また在学中は軽音楽部での活動にも熱中。ゼミや部活などで人との絆の大切さを実感したことが、人の力になる仕事に就きたいという志につながり、住宅保険を扱う企業への就職に結びついたと思います。

2009年度 進路決定者


株式会社三井住友銀行

新井 裕貴 さん
文学部 国文学科

4年間、国文学科で文章構成力やプレゼンテーション能力を高め、さらに、全学共通教育の科目を履修して「日商簿記検定3級」や国家資格「初級システムアドミニストレータ(現在のIT パスポート)」を取得するなどビジネスに直結した学びにも励みました。就職活動ではキャリアセンターを積極的に活用し、銀行に就職。在学中の学びや培った向上心を活かし、銀行員として成長し続けたいと考えています。

株式会社三菱東京UFJ銀行

中村 奈々子 さん
文学部 国文学科

「今しかできないことをやろう!」と考え、在学中は国文学科での学びを中心にさまざまな活動に励みました。紫式部の文学を読み解くゼミの研究、司書や学芸員の資格取得をめざした学び、会計教育科目を活用しての日商簿記検定2級の取得、会計事務所でのアルバイトなど、社会に通用する力を得ようと挑戦を重ねました。こうした経験を銀行業務や自分自身のスキルアップに活かしていきます。

郵便局株式会社

伊藤 愛里 さん
文学部 国文学科

国文学科では多様な古典文学を読み解き、ゼミで和歌の表現方法を研究。古典好きの私にとって充実した大学生活でした。文学作品を通して日本の美しい感性にふれるとともに、全学共通教育の科目で現代マナーなどを学び、さらに、合気道部に所属して精神を磨きました。副将を務め、主将や部員たちを支えた経験が、幅広いサービスで人々を支える郵便局への就職をめざす動機につながったと思います。

※掲載の進路決定先会社・機関は、各卒業年度時点での進路決定状況に基づくものです。