創造表現学科 創作表現専攻
自分の思いを自分の力で表現できることは、創作活動をはじめ、多様な人とのコミュニケーションなど社会のあらゆる場面で大きな強みとなります。創作表現専攻では、理論と実践の両面から“表現”を学び、発想力、描写力、そして独創性を身につけます。経験豊富な専門家がオリジナリティあふれる授業を展開。一人ひとりの個性が発揮できるよう指導します。プロの作家やライターをめざすだけではなく、豊かな表現力で人の心を動かすことができる“表現のエキスパート”として、多分野での活躍が期待されます。
身につく力
- 創造的な表現活動に携わることができる知識と表現技術
- 感性と理論を実践的に学ぶことで身につく発想力・描写力・独創性
- 文化資源としてのコンテンツの価値を継承・発信する意義を理解する力
創作表現専攻の特色
第一線で活躍する作家や
クリエイターによる講義や直接指導作家、評論家、漫画家、演劇人、ノンフィクションライター、編集者など、第一線で活躍するプロフェッショナルが教壇に立ちます。
理論的な学びと
実践的な創作表現で身につく豊かな表現力文芸創作に関連する幅広い領域を総合的かつ体系的に学修。理論的な学びと実践的な創作表現を組み合わせ、独創性や芸術性、表現力、創造力を伸ばします。
文芸創作指導の
高度なノウハウを活用した専門性の高い指導前身の学科から積み重ねた25年以上の歴史があり、文芸創作の指導に関するノウハウを蓄積。知識と経験豊富な教員が、的確で専門性の高い指導をします。
創作表現専攻の魅力
表現力を豊かに育む、プロによる指導
ゼミナール(2025年度)
第一線で活躍するプロが、講義はもちろんゼミでの直接指導もおこない、一人ひとりに的確なアドバイスを与えてくれます。
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清水 良典 ゼミ
文章表現の可能性を追求する文芸評論家
『記述の国家 谷崎潤一郎原論』で第29回群像新人文学賞を受賞。以来、多くの雑誌や新聞で文芸評論を展開している。代表作は『村上春樹はくせになる』。
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刈馬 カオス ゼミ
演劇の実践を学ぶ劇作家・演出家
刈馬演劇設計社 代表テレビ・ラジオ・他劇団への作品提供、芸能プロダクションの演技講師、高等学校演劇大会の審査員などを務める。第19回劇作家協会新人戯曲賞などを受賞。
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劉 永昇 ゼミ
編集と出版を実践的に学ぶ風媒社 編集長
地域発の文化、社会問題を全国へ発信することを出版の役割に据え、書籍・雑誌・新聞などの編集に数多く取り組む。著書に『人物で語る東海の昭和文化史』(共著)など。
● 小倉 史 | ゼミ | 映画の評論とシナリオ創作を学ぶ |
● 酒井 晶代 | ゼミ | 児童文学・絵本の研究と創作を学ぶ |
● シミズ ヒトミ | ゼミ | マンガ・イラストの創作を学ぶ |
・吉田 朝香 | ゼミ | |
● 角田 達朗 | ゼミ | 演劇の表現方法を学ぶ |
● 永井 聖剛 | ゼミ | 文芸創作と批評のための理論を学ぶ |
● 藤井 誠二 | ゼミ | ノンフィクションを読む・書く・観る・取材する |
● 松田 樹 | ゼミ | 小説の創作と読解・批評を学ぶ |
● 柳井 貴士 | ゼミ | 文芸作品に現代社会のメッセージを読み解く |
体験・経験から理解につながる学び
創造的な文章表現力を身につける
科目:クリエイティブライティングa~f文章表現における創造性と技術を演習形式の実践を通して高めます。既成の様式にとらわれることなく、創造的な文章をさまざまなスタイルで書きながら、文章執筆の潜在的な能力を引き出すことを目標としています。
▼ 水の入ったコップを観察した学生たちの発見メモ。それぞれ独自性に富んだ表現にあふれています。
編集者の一連の仕事を体験
科目:エディターシップa~c雑誌・書籍などの企画立案・プレゼンテーションから、取材・インタビュー、印刷・DTPまでの流れを学びます。指導するのは、各分野のプロ。具体的な技術を演習形式で修得し、コンテンツの制作を体験します。
色彩豊かな絵画表現を修得
科目:絵本・イラスト絵本やイラストにおける絵画表現の知識・技術を身につけ、創作する力を養います。色彩の基礎知識に関する学修、絵本の模写などを通し、絵本の挿絵やイラストを描くためのさまざまな表現方法を学びます。
奥深い身体表現を実践的に学ぶ
科目:身体表現法a演劇・演技という身体表現がいかにして成立しているのか、実践を交えながら探究。普段は無意識でおこなっている動き、呼吸、発声などを感覚的に意識し、身体表現のコントロール方法を学びます。
表現の基本となる“描く力”を鍛える
科目:ドローイング基礎マンガ、アニメ、ゲームなどのさまざまな表現の基本となるドローイングの理論を学修。人物、動物、特殊効果、機械などの課題に取り組む実践練習を通して、描画の技術と空間表現力を身につけます。
マンガの創作実践を積み重ねる
科目:マンガ表現マンガやイラストレーションの基本的な知識・技術を学びます。基礎描写、キャラクター、プロット、ネーム作成などに取り組み、自分のイメージを視覚的に伝える力、創作する力を磨きます。
芥川賞作家が語る、プロの視点やアイデアの生み出し方
円城塔先生のトークショー
芥川賞作家の円城塔先生をお招きしたトークショーでは、研究職に就いていた円城先生が作家を志した理由や、制作の裏話、授賞式のエピソードなどを語られました。作家をめざす学生に、アイデアの出し方などをアドバイスする場面も。プロが話した体験談や考え方は、学生たちに新たな気づきをもたらし、彼らの創作意欲を刺激しました。
魅せる舞台表現を学ぶ
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演劇を多角的に学ぶカリキュラム
演劇の「創作」「批評」「歴史」を中心に、演劇に関わる諸領域を学べるカリキュラムを設置。各分野のプロから、演劇について多角的に学ぶことができる、中部地区では数少ない大学です。
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科目:ステージデザイン
劇場技術(舞台照明、舞台音響、舞台美術、舞台監督他)について、各セクションの概要と知識を学びます。さらに、学外の施設で劇場実習を実施。現場での体験を通して、舞台芸術の専門知識や実践力を身につけます。
卒業論文・卒業制作 成果発表会
2年次後期から特定の分野を掘り下げて表現力や発想力、描写力を身につけてきた集大成として、4年次には全ゼミナールの学生を対象に成果発表会を実施。テーマ決めに至った経緯や、構成・内容において工夫した点、自身の反省点もふまえた後輩たちへのアドバイスなどを発表し、4年間の学びの達成感を得られると共に、学生同士で創作意欲を高め合えます。

先輩から聞く学科(専攻)のこと在学生・卒業生の先輩が、学びのことを教えてくれます。 詳しく読む
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卒業生
中野 蘭 さん
創造表現学部 創造表現学科 創作表現専攻 2024年度卒業 (沖縄県立首里高等学校 出身)
就職先:株式会社ヴァーナルQ 印象に残っている学びや授業内容は?
物心ついた時から自己表現の手段として絵を描いたり、物語をつくったりする表現活動が好きでした。小学生の頃から小説を書き始め、高校時代には地元の文芸賞の短編小説部門で3回受賞させていただいたこともあり、文章表現をさらに磨きたいと考えて本専攻に入学しました。入学後は好きな分野である小説を軸に、興味のある分野の授業を幅広く履修しました。『批評理論入門』では、それまでとは違った角度から作品を見ることを学び、表現方法を学術的に捉えることができるようになり、自分の書きたいことを読み手に正しく伝える表現力が身につきました。また、ゼミでは私小説やエッセイを数多く執筆しました。学生同士の活発なフィードバックの中から、自身の作品の在り方を改めて考え直すことができ、それが今の自分の作品の軸になっています。
Q 学生時代の経験をどのように活かしますか?
小説以外にも、演劇や漫画、編集など、今までふれてこなかった分野の表現方法も積極的に学びました。演劇では、舞台の上でどんな言葉を、どんな体の使い方で表現するかを追求したり、漫画ではキャラクターデザインをはじめ、視覚的に印象に残る演出について学んだり、編集ではさまざまなソフトを使って本をつくったりもしました。表現における多様な分野の授業で実践的な学ぶ機会に多く恵まれ、より明確に自己表現ができるようになったと実感しています。また、多様な分野の表現方法を身につけたことにより、今自分が表現したいことはどんな方法で伝えるのが最適か、立ち止まって考えることができるようになりました。就職先では広報を担当させていただく予定です。表現を突き詰め、どうしたら読み手に伝わるかを第一に考えてきた経験を活かし、お客さまの心を動かす広報をしていきたいです。
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卒業生
河嶋 峻汰さん
創造表現学部 創造表現学科 創作表現専攻 2023年度卒業 (愛知県・私立名城大学附属高等学校 出身)
就職先:株式会社パシフィックアートセンターQ この学科(専攻)を志望した理由は?
高校時代に参加したワークショップでの講師が、劇作家、演出家としても活躍されている本専攻の先生でした。この先生の下で、演劇により深く関わってみたいと考え、本専攻を志望しました。
Q 印象に残っている学びや授業内容は?
2・3年次に受けた『ステージデザイン』の授業です。照明や音響、舞台美術、舞台監督といった各セクションの知識を体系的に学べる授業内容に加え、劇場を訪れて実習する機会もありました。照明設備の内部や舞台裏など、普段は目にできない場所も見学でき、現場の臨場感を体感できたことで、舞台技術をより深く理解できるようになりました。また、3年次に履修した『伝統芸能』の授業では、日本古来の舞台技法や装置が現代のステージ演出にも使われていることを知り、演出に関する視野が広がったと感じます。舞台の裏側や、芸能の歴史など、エンターテインメントを多角的に学ぶことができ、自分自身の興味の幅を広げることができました。
Q 学生時代の経験をどのように活かしますか?
4年間を通し、座学から実践まで、演劇以外にも小説や映画などさまざまな視点から表現に対する理解を深めることができました。卒業後は舞台業務として、ホールの管理などを担当します。芸能が創造される仕組みや裏側、現代につながる背景や歴史など、本専攻で得た表現に対する幅広い知識と経験を活かしながら、自ら新しいことにも挑戦し、多くの作品に携わっていきたいです。
学びを追究し、大学院進学へ詳しく読む
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卒業生
谷奥 ゆら さん
創造表現学部 創造表現学科 創作表現専攻 2024年度卒業 (愛知県・私立聖カピタニオ女子高等学校 出身)
進学先:愛知淑徳大学大学院 文化創造研究科 文化創造専攻 創作表現専修小説以外の分野の創作活動も糧にしながら、感覚に頼ることなく、小説創作をより深めていきたい。
幼少期から創作することが好きで、高校生になると小説を書くようになり、学問として学びを深めたいと思い本専攻を志望しました。印象的な授業は『クリエイティブライティング』です。コップに入った水を眺めたり、音楽を聞いて物語を想像したりと、日常生活の中にはたくさんのアイデアが眠っていることを知り、それまで自分の頭の中だけで考えていたアイデアを周辺から取り入れようとする意識が芽生え、創造の広がりを感じました。ゼミでは、フェミニズムをはじめ、社会の動きから関心のあるテーマを題材に小説執筆に取り組みました。また、戯曲など他分野の創作活動に挑戦したことは、小説においても登場人物を生き生きと描けるようになるなど執筆の糧となりました。卒業後は、もっと学びを深めたいと思うようになり、大学院への進学を決めました。今は小説だけでなく、興味を持っている映画のシナリオなどさまざまな分野の創作に取り組んでいきたいと考えています。まだ感覚に頼って書いている部分もあるため、知識の裏づけや背景の構築、社会の動きも捉えながら、他者に寄り添った作品づくりを深めていきたいです。
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さまざまな表現方法を学び、知見をさらに広げながら自分だけの表現を武器に自分の人生を生き抜いていく。
卒業生
吉川 結衣さん
創造表現学部 創造表現学科 創作表現専攻 2023年度卒業 (岐阜県立大垣北高等学校 出身)
進学先:愛知淑徳大学大学院 文化創造研究科 文化創造専攻 創作表現専修小学生の頃から物語を書き始め、高校1年生の時に応募した小説が文学賞を受賞して小説を出版。小説を書くことを学べる大学を探していて出会ったのが、愛知淑徳大学の創作表現専攻です。学部時代には、文学史の知識や批評理論など、創作の基盤となるものを学ぶことができました。さらに、小説という分野に限らず、さまざまな表現方法についての学びを通して、知見を広げられたことも大きな収穫です。映像表現の授業では、視覚・聴覚的な情報を頼りに考察をおこない、小説を映像的に表現するにはどうすればよいのかを考える手がかりが得られました。幅広い学びの経験が自身の創作の特色を知ることにつながり、小説ならではの表現をより深く追求できるようになったと思います。現在は、学部生の頃からのテーマである「人形」「ぬいぐるみ」にまつわる小説を創作しながら、それにつながるより多くの知見を得るために学んでいます。大学院の授業は、一対一で先生と意見を交わす機会も多く、学部の授業では味わえない密度の濃さを感じています。仕事として小説を書き続けるか否かに関わらず、本学での学びが正解のない人生を彩るための大切な素地になると確信しています。
4年間の学び(2025年度)
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資格・免許
取得できる資格・免許
- 司書/
- 学芸員
就職
主な就職実績
- 犬山市役所
- 木曽路
- 共同エンジニアリング
- サウンドプラン
- 笹徳印刷
- ザットインターナショナル
- 静銀ビジネスクリエイト
- シチズンリテイルプラニング
- たんぽぽ薬局
- ティーブイエスネクスト
- 東海共同印刷
- 東濃信用金庫
- ドキュメンタリージャパン
- 名古屋銀行
- 日本郵便
- 碧海信用金庫
- マーキュリー
- 森町役場
- 理研産業
- ワールドインテック 他
卒業プロジェクトのタイトル例
- 児童文学 「根岸一家の四人と一匹」
- 児童文学 「ムシ充できない彼女」
- 絵本 「ふたりぼっちのよる」
- 小説 「綿をそそぐ」
- 小説 「メイド狂乱時代の憂鬱」
- 小説 「モリモトズ・ワンダーランド」
- 戯曲 「少女たちに祝福を」
- 戯曲 「空席」
- 戯曲 「アウトサイド」
- 戯曲 「コンビニ」
- 戯曲 「弔うということ」
- マンガ 「赤面レッドマン」
- マンガ 「心臓」
- マンガ 「友情パレイドリア」
- マンガ 「好きに生きる乙女達」
- マンガ 「彩なす華の譜」
- 映画シナリオ 「いろは歌」
- 論文 「対話の可能性ー『真昼の悪魔』から読み解く遠藤周作の試みー」
- 論文 「連鎖する少女の傷ー梨木香歩『裏庭』ー」
- 論文 「子どもの自分と歩くこと ー豊島与志雄の童話からー」