創造表現学科 メディアプロデュース専攻
メディアプロデュース専攻は、デジタル化に伴って多様化が進むメディアの特性を理解し、社会に対し適切な情報発信ができる人材の育成をめざします。情報過多と言われる昨今ですが、正しい事実を把握する調査力、社会的価値のある情報を見極める分析力、ニーズを捉える企画力、わかりやすく伝えるための表現力、これらの力を総合的に身につけます。3年次からは卒業後の進路を見据えた専門分野のゼミに所属し、知識と表現力を積み上げることで、メディア業界で活躍するエキスパートをめざします。
メディアプロデュース専攻の特色
多様な学問領域から
メディアの専門知識を身につける映像理論、デザイン、メディアアート、社会学、メディア心理など、メディアを研究対象とする多様な学問領域からゼミを選択し、専門知識を身につけます。
民間企業や行政機関と連携した、
調査・企画・制作の実践的な学びメディア関連の民間企業や地域行政機関と連携し、商品企画やパッケージ・広告デザインの開発などテーマに合わせて調査・企画・制作を実践的に学ぶことができます。
メディア業界で活躍する
プロフェッショナルによる講義スタジオやクリエイティブスペースなど充実した設備を活用し、映画監督、脚本家、カメラマンなどメディア業界で活躍するプロフェッショナルが講義を担当。
メディアプロデュース専攻の魅力
企業や地域と連携し、商品やイベントなどの企画・制作を実践
[村上ゼミ]星が丘テラスとコラボレーション
メディア・アートを専門的に学ぶ村上ゼミでは、オープンモールの星が丘テラスとコラボレーションしてイベントを企画しました。「Halloween pARty 〜お化けたちからの招待状〜」と題し、スマートフォンのAR機能を活用したプロジェクトです。お店の看板をカメラで読み取るとお化けのイラストが現れる仕組みで、お化けのデザインをはじめ、ARカメラアプリの制作、各店舗への連絡用資料などもすべて学生が手がけました。ゼミで身につけた情報収集力と柔軟な発想力を発揮する貴重な経験となりました。
[宮田ゼミ]果樹ブランド化の取り組みについて学修
宮田ゼミでは、愛知県のブランド梨「あいみづき」の知名度向上のためのデザイン提案に取り組みました。愛知県農業総合試験場と農業水産局の方々に協力いただき、8月には梨農園の見学、9~10月には専門家の講義とワークショップを受講。4人1組のチームで、「キャラクターやグッズをつくる」、「梨の健康レシピを提案」、「料理系YouTuberに宣伝してもらう」などのアイデアを出しました。学生たちの自由な発想は、専門の方にも好評。その内容を整理し、さらに調査と検討を重ねて12月に最終的なデザイン提案のプレゼンテーションへと進みました。
体験・経験から理解につながる学び
学外コンクールへの挑戦
- メディアの学びを活かし、栄えある賞に輝く
映像やグラフィックデザイン、広告などのコンクールやコンテストに学生が積極的に応募。メディアの理論や表現方法を応用して作品をつくり上げ、高い評価を得ています。AS LIVE! 活動情報サイト
日進市市制30周年記念ロゴマーク制作 市民投票で選出
瀧口 茜里さん メディアプロデュース専攻 4年
※ 受賞者の学年は受賞当時のものです
名古屋城コミュニケーションデザインの提案
名古屋城の魅力と課題分析名古屋城の活用を担う名古屋城総合事務所の協力のもと、名古屋城のコミュニケーションデザインを考えるプロジェクトに挑戦しました。現地見学や、事務所の方とのディスカッションを経て、名古屋城を取り巻く状況や課題、今後の方針について考察。SNSやサイネージを用いた企画を提案しました。実践を通じて、企画やデザイン提案力を養います。
4年間の集大成として論文・作品を制作
科目:卒業プロジェクト所属ゼミの教員から指導を受け、メディア研究の論文執筆だけでなく、映画・写真・イラストなど、多様なメディア作品の制作に取り組みます。また、成果を発表する場として、有志学生が中心となって企画・運営する「プロジェクト展」が開催されます。学生は互いにアイデアを出し合い、それぞれの作品が引き立つ展示方法を試行錯誤しながら、魅力的な展示会を形にしています。
施設・設備詳しく読む
画像、音楽、動画などを編集・加工することのできるクリエイティブスペースや、映像・音声の本格的な収録ができるスタジオ・副調整室の他、大型スクリーンを備えたミニシアターなど最新メディア機器を活用できる施設と設備が充実しています。
副調整室
ディスカッションスペース
クリエイティブスペース
スタジオ
ミニシアター
先輩から聞く学科(専攻)のこと多くの先輩が、メディアプロデュース専攻から羽ばたいています。 詳しく読む
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卒業生
𠮷野 裕貴さん
創造表現学部 創造表現学科 メディアプロデュース専攻 2023年度卒業
(岐阜県・私立帝京大学可児高等学校 出身)
就職先:株式会社アド電通大阪Q 印象に残っている学びや授業内容は?
2年次の『表現実習(コマーシャル)』の授業では、広告業界で活躍されている先生から直接指導を受けることができました。オリジナルカレーを題材にした広告を制作するという課題では、CM制作に必要な絵コンテを作成。架空のストーリーを創作しカレーの辛さを炎で表現したところ、辛さの表現には工夫の余地があると先生よりアドバイスをいただけたことで、自分の表現手法をもっと広げたいと思うようになりました。また、実戦形式の授業で制作することのおもしろさや具体的な仕事の内容をイメージすることができ、広告業界に興味を持つきっかけにもなりました。
Q ゼミではどんなことに取り組みましたか?
名古屋市交通局とタイアップし、市営交通が抱える課題をデザインによって解決する手法について学びました。職員さんが抱えている問題と自分が日々体験している満員電車の状況から、朝の通勤時間に発生する地下鉄内での混雑緩和に着目し、課題としました。自分たちのグループは複数案を考え、電車内の椅子を折りたたみ車両の中央にもたれかかることができる手すりを設置するアイデアを盛り込んだ立ち乗り車両の案と、「車内の雰囲気をやわらかくしたい」という職員さんの発言に発想を得て、入り口付近の乗客を車両の奥へと誘導する動物の足跡型シールを提案しました。この取り組みで身につけた力を通して、課題を発見しよりよい提案ができるよう広告制作の現場で活かしていきたいです。
4年間の学び(2024年度)
PICKUP!科目詳しく読む
メディア論
さまざまなメディアに媒介されて成立している日常的なコミュニケーションについて、社会学の側面から学修。メディアの仕組みやコミュニケーションの在り方を多様な視点で捉えます。
映像制作 a・b
携帯端末や家庭用・業務用撮影機材を使用し、映像制作の専門知識・技術を学びます。企画立案、プレゼンテーション、撮影、編集などにグループで取り組み、実践力を養います。
プリントメディアⅠ・Ⅱ
書籍・雑誌などのエディトリアルデザインの基礎を理解しながら、フリーペーパーを制作。企画、取材、構成、デザイン、素材作成、制作、評価の各ステップを実践します。
ウェブデザインⅠ
ウェブサイト制作に必要な基礎知識を身につけながら、テキストエディタを使って簡単なウェブページを制作。情報の構造化や使いやすさなど、目的や対象に合った情報デザインの習得もめざして制作をおこないます。
資格・免許
取得できる資格・免許
- 司書
- 学芸員
目標とする資格など
- CGクリエイター検定
- マルチメディア検定
- Webデザイナー検定
- 色彩検定
- イベント検定
就職
主な就職実績
- 愛知県商工会連合会
- アド近鉄
- エイチ・アイ・エス
- NHKテクノロジーズ
- 岡﨑信用金庫
- 近畿日本鉄道
- クリーク・アンド・リバー社
- 三晃社
- セキスイハイム中部
- 積水ハウス
- 知多半島ケーブルネットワーク
- 中日アド企画
- ディップ
- 電通クリエーティブX
- 東海東京フィナンシャル・ホールディングス
- ナカバヤシ
- パーソルテンプスタッフ
- 百五銀行
- 三井住友海上火災保険 他
ゼミナール(2024年度)
阿部 卓也 | ゼミ | デザイン制作・表現と、企画・プロデュースによる社会発信 |
荒川 徹 | ゼミ | 映像美をうみだすテクニックと理論 |
石丸 みどり | ゼミ | 地域ブランディングデザインとメディア表現 |
坂倉 守 | ゼミ | 作品創作のための写真表現の実践 |
高橋 洋 | ゼミ | シナリオライティングと映画制作 |
西原 麻里 | ゼミ | 社会学やジェンダーの視点でポピュラー文化を研究する |
林 緑子 | ゼミ | 映像学の観点から映像メディアやその実践について分析する |
藤田 良治 | ゼミ | 創造性の涵養 |
政倉 祐子 | ゼミ | メディア表現の感性心理学的分析 |
松井 広志 | ゼミ | メディアとポピュラー文化の社会学 |
溝渕 久美子 | ゼミ | 映画の分析的鑑賞と作品制作や研究・批評での実践 |
宮田 雅子 | ゼミ | メディア社会におけるデザインの理論と実践 |
村上 泰介 | ゼミ | メディアを活用したアートやイベントの企画・制作 |
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阿部 卓也 ゼミ
表現制作力と企画・プロデュース力を共に養う各ゼミ生が、アニメ、実写映像、デジタルアート、紙の冊子など多様な表現制作に取り組んでいます。同時に、成果を社会発信する活動にも企画立案から実行まで全員で取り組み、チームでのプロデュース能力を磨きます。
(例:家具とその色彩によるインテリア空間の表現)
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政倉 祐子 ゼミ
メディア表現の感性心理学的分析各種メディアコンテンツが人の感性に訴える効果について、視覚・聴覚的な構成要素(色や形、動き、音など)から読み解くための分析をおこない、その分析結果を活かした表現の提案をめざします。
学生たちの研究テーマ例
創作作品
- ウェアラブルカメラ映像による地域観光PR動画の制作
- 四季の情感を表現する手書きアニメーション制作
- 人の動きと映像がリアルタイムでリンクするAR×プロジェクションマッピング
- ノベルゲーム制作によるイラスト+ストーリーテリングの実践
- 3Dデータと物語性を活用したバーチャル美術展の実施
- プロカメラマンに密着したドキュメンタリーの制作
論文
- アフターコロナの非日常体験 -ライブのメディア形式の多様性-
- メディアとしての服 -インタビューにもとづく若者の服装に関する考え方の調査-
- ひとをつなぐデザイン -「映画作り」から「名産品作り」-
- 色彩と音による印象変化 -照明と音楽、写真と効果音を用いた検討-
- 購買意欲を促進する広告について -サイズ、基調色、折り方、レイアウトの効果-
- メディアの発展が女性アイドル文化に与えた影響