健康栄養学科
2024年4月開設
健康で長生きすることが注目される現代社会。健常者だけでなく、傷病者や高齢者など、幅広い対象者への病気の予防や改善、健康維持のための栄養ケアが求められています。健康栄養学科では、病院や行政機関、福祉施設をはじめ、さまざまな場で活躍できる管理栄養士を養成。学内の他学科・専攻と連携を図り、「チーム医療」を学べる環境を整えています。
健康栄養学科の特色
管理栄養士の実践力を養う
豊富な実習科目チーム医療・多職種連携を視野に入れた『早期体験学習』や、学外施設でおこなう『臨地実習』など、実習科目を通じて実践力を高めます。
管理栄養士国家試験は
全員受験、全員合格をめざす自身の理解度と苦手分野の把握のため3年次後期から模擬試験を、4年次は特別講義を実施。充実した学修環境と徹底した指導で国家試験合格をめざします。
豊富な知識を備え
多分野で活躍管理栄養士としての社会的役割や、多角的な栄養ケア、チーム医療の一員として適切な栄養管理が実践できるための知識や技術を修得します。
多職種連携を学内で学べるカリキュラム
在宅栄養管理実習
在宅における多角的な栄養ケアの学修を目的とし、管理栄養士、医師、歯科医師、言語聴覚士、理学療法士という多職種の教員が授業を担当。言語聴覚学専攻や理学療法学専攻を擁する愛知淑徳大学ならではの授業で、多職種連携の中で管理栄養士がどのような立場でどのような指導をしていくのかを学びます。
体験・経験から理解につながる学び
実習
学外実習レポート学外実習を経験して詳しく読む
* 2024年4月、健康医療科学部 健康栄養学科を改組し、食健康科学部 健康栄養学科を開設
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患者さまや医療従事者と共に考えることの大切さを学ぶ。
長坂 有紗さん
健康医療科学部 健康栄養学科* 4年(愛知県立熱田高等学校 出身)2023年度
実習先
公益社団法人日本海員掖済会 名古屋掖済会病院
実習先では、どんな時でも患者さまと「共に考える」管理栄養士の先生の姿勢が印象に残っています。患者さま一人ひとりに寄り添い、食事療法を指導する際は一方的に栄養の知識を伝えるのではなく、患者さま自身が食事や健康について考えるきっかけになるような言葉がけをされていました。固定観念にとらわれず、柔軟に「共に考える」ことで幅広い知識の中から患者さまに適した食事療法を見つけ出すことができると学びました。今後も柔軟性を持って対応できる管理栄養士をめざして栄養や健康について学び続け、経験を積み重ねていきたいです。
早期体験学習レポート早期体験学習を経験して詳しく読む
* 2024年4月、健康医療科学部 健康栄養学科を改組し、食健康科学部 健康栄養学科を開設
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目標は、患者さまや周囲から信頼を得られる管理栄養士。
小島 功大 さん
健康医療科学部 健康栄養学科* 3年(愛知県・私立愛知高等学校 出身)2023年度
実習先
長久手給食センター、愛知淑徳大学クリニック、名古屋大学医学部附属病院
『早期体験学習』では、3つの施設の管理栄養士の先生からお話を伺い、働く場所によって業務や役割は変わりますが、どの職場でも多職種との連携がとても重要であると感じました。特に医療の現場では、医師や看護師と連携して患者さまの健康状態を理解した上で、一人ひとりに合わせた栄養指導や献立の立案をおこなう必要があるというお話を聞き、管理栄養士の責任の重さを実感しました。今後は、3年次の臨地実習に向け、必要な専門知識と技術の修得に励むとともに、多職種連携に必要なコミュニケーション能力も磨いていきたいと思います。
名古屋大学医学部附属病院連携プロジェクト
名古屋大学医学部附属病院と連携プロジェクトを実施しています。名古屋大学医学部附属病院 糖尿病サポートチームで活躍する管理栄養士の先生方の指導のもと、学生たちは低エネルギー・低糖質・低塩分で魅力的なメニューの考案に挑戦。完成したレシピは、日本ゼネラルフード株式会社のご協力のもと、企業の社員食堂で特別メニューとして提供されました。
健康栄養学科専用棟(12号棟)
健康栄養学科の専用棟(12号棟)では、医療や福祉などの多様な現場で活きる専門性と実践力を養えるよう、最新の機器・設備を備えています。
臨床栄養実習室には病院や在宅を想定した医療機器が置かれ、ベッドサイドでの栄養ケアを学ぶことができます。生体成分や食品成分を分析する理化学実験室や、食品加工を実践的に学ぶ食品加工学実習室もあります。また、自主的に学べる施設も数多くあり、一人ひとりの学生生活を環境面からサポートします。
- 臨床栄養実習室
- 調理学実習室
- 給食経営管理実習室
- 生理学実験室
- 理化学実験室
- 健康栄養多目的演習室/国家試験対策室
TOPICS詳しく読む
愛知淑徳大学健康相談室と共催で、地域の皆さんの健やかな暮らしを推進するイベントを実施しています。
世界糖尿病デー
世界各国で患者数が増加している糖尿病の予防・治療・療養に関する啓発キャンペーンをおこなう「世界糖尿病デー」に合わせ、榎ゼミの学生が、名古屋大学医学部附属病院栄養管理部の管理栄養士の先生方と協働でオリジナルレシピを考案。考案された料理は、院内レストランで期間限定メニューとして提供されました。
親子食育教室
小学生を対象とした食育教室では、献立立案、食育レクリエーションなどの企画から、調理デモンストレーションを含めた当日の進行までを有志の学生たちで実施。学生たちが先生となって、食の大切さを子どもたちに教えています。
淑健祭 ~明日(ASU)から食事で上を目指そう!
3年生の授業の一環として企画から運営までを学生たちで実施。クイズやゲーム、トレーニングやオリジナルレシピの紹介など、来場者の年齢や性別に合わせてさまざまなテーマでブースを設け、食の大切さを楽しくわかりやすく伝えています。
先輩から聞く学科(専攻)のこと多くの先輩が、健康栄養学科から羽ばたいています。 詳しく読む
* 2024年4月、健康医療科学部 健康栄養学科を改組し、食健康科学部 健康栄養学科を開設
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卒業生
江﨑 若菜さん
健康医療科学部 健康栄養学科*
2023年度卒業
(愛知県立五条高等学校 出身)
就職先:江南市役所(管理栄養士)Q 管理栄養士をめざした理由を教えてください。
人間が生きるために大切な「食」のスペシャリストとなり、身近な人の健康を支えたいという思いがありました。資格を取得すれば、キャリアを積みながら長く働き続けられることも魅力に感じました。
Q 印象に残っている学びや授業内容は?
3年次に急性期病院でおこなった『臨地実習』です。実際の現場では教科書通りにいかないことも多く、一人ひとりに合わせて栄養指導や栄養管理をおこなうためには、幅広い知識や周囲と連携する力など、さまざまなスキルが必要だと感じました。また、実習期間中に、病院内の託児所で幼児向けに栄養教育をする機会をいただきました。年齢ごとの理解度や興味の対象など、事前に幼児の特徴について調べた上で、歌や手あそびを交えた栄養教育媒体を作成して臨んだ結果、楽しみながら参加してもらうことができました。この経験を通して、対象者をよく理解し、適切な指導をすることで相手の理解も深まるということを学びました。
Q 学生時代の経験をどのように活かしますか?
卒業後は、自治体の管理栄養士として栄養面から人々の健康を支えます。グループワークを通じて育まれた自分の役割を意識しながら物事に取り組む姿勢や、大学4年間で学んだ専門知識・技術を活かすと共に、今後も常に新しい知識を取り入れる向上心を持ち続け、多くの人から信頼される管理栄養士をめざします。
在学生の活躍
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日本食品科学工学会の中部支部大会に、健康栄養学科・菅野ゼミの小川麗さんが参加しました。
一般講演の部において研究成果をプレゼンテーションし、優秀な成績をおさめました。(2019年度)
4年間の学び(2024年度)
PICKUP!科目詳しく読む
管理栄養士概論
管理栄養士の理念と役割を認識し、栄養ケアやマネジメントに関する基本的な知識と技術を学修します。また、食事管理や栄養指導など管理栄養士が果たす役割の重要性について理解を深めます。
解剖生理学実験 Ⅰ・Ⅱ
自身の身体の計測や、小動物の解剖をすることにより人体の構造について理解を深めます。また、人体の機能について実験を通じて理解を深め、運動生理や主要な疾患との関連性などについても学修します。
医療・福祉・介護と栄養ケア
医療・福祉・介護における管理栄養士の役割や、栄養ケア・マネジメントについて理解を深め、傷病者、要介護者、障がい者を対象とした栄養アセスメントの概要と実施方法を学修。栄養必要量の算定方法も修得します。
時間割例
2年次後期
給食経営管理実習
給与栄養目標量の設定、献立作成など、給食提供に関わる一連の流れを学びます。
資格・免許
取得できる資格・免許
- 管理栄養士(国家試験受験資格)
- 栄養士
- 栄養教諭一種免許状
- 食品衛生管理者任用資格*
- 食品衛生監視員任用資格*
- 健康運動実践指導者(受験資格)
* 任用資格:採用後、特定の業務に任用される時に必要とされる資格
管理栄養士国家試験合格者数
2023年度 61名
就職
主な就職実績
- 愛知医科大学病院
- 愛知県厚生農業協同組合連合会 安城更生病院
- オリエンタル
- 刈谷市役所
- 刈谷豊田総合病院
- キユーピー
- (地独)桑名市総合医療センター
- サントリービバレッジサービス
- シノブフーズ
- 高山赤十字病院
- トヨタ生活協同組合
- 中北薬品
- 名古屋市教育委員会
- 日進市役所
- 半田市医師会健康管理センター
- 藤田医科大学病院
- (福)美濃陶生苑
- 山崎製パン 他
ゼミナール(2024年度)
岩崎 祐子 | ゼミ | 地域で健康的な食選択ができる仕組みづくり |
植村 和正 | ゼミ | 糖尿病等の慢性疾患への栄養を含む生活指導 |
榎 裕美 | ゼミ | 栄養改善に向けた介護予防セルフプログラムの開発 |
小久保 友貴 | ゼミ | 運動選手における食事支援策の立案について |
高清 ゆうみ | ゼミ | 食品の機能性が調理に及ぼす影響について |
武山 英麿 | ゼミ | 健康を保持増進するための社会・環境のあり方について |
東山 幸恵 | ゼミ | 臨床における小児の栄養管理 |
持丸 由香 | ゼミ | 給食においての食文化の理解と伝承について |
山本 博之 | ゼミ | 生体調節機能を持つ食品素材の探索とその利用 |
百合草 誠 | ゼミ | 口腔機能(咀嚼・嚥下)と食習慣および食嗜好について |
学生たちの研究テーマ例
- 地域在住高齢者の食品摂取の多様性および健康関連QOLの実態とその関連について
- 野菜摂取量に及ぼす関連要因に関する生態学的研究
- 食事形態と血糖値の動態について
- 咀嚼回数と体格および食嗜好との関連