ディプロマ・ポリシー
研究科
文化創造研究科
文化創造研究科博士前期課程では、高度な知識・技術を有する専門的職業人を養成することを主眼にするとともに、現代社会が要請する科学技術と精神文化との融合のあり方について、文化創造という観点から様々な課題の解決に向けた提案を行い得る人材を育てることを教育目的とし、以下の能力を修得した学生に対して修士の学位を授与する。
① 一定以上の論理的思考力を有し、それをもって現代社会におけるさまざまな課題を発見し、解決するための提案をおこなうことができる。
② 各専門分野に関する一定以上の学識ならびに幅広い教養を修得している。
③ 自らの研究テーマに必要な研究方法を確実に身につけ、その研究テーマについての先行研究を踏まえた上で、文化創造という社会的使命に即した新たな知見を提示することができる。
以上の能力を修得するために、1年または2年以上在学して必要な研究指導を受けた上で、30単位以上を修得し、修士の学位論文(以下、「修士論文」という。)の審査および学位試験に合格することをもって修了要件とする。
修士論文は学術または教育的価値によって評価する。
なお、専修または専攻分野によっては、作品制作をもって修士論文に代えることができる。その場合は、あらかじめ専修としての認定を要することとする。
文化創造研究科博士後期課程では、前期課程での学修・研究成果を踏まえて、専門分野における研究を一層深化発展させることにより、時代の要請に応える特に高度な技術・識見を有する専門職業人を養成するとともに、自立して活動ができる研究後継者を育成することを目的とし、以下の能力を修得した学生に対して博士の学位を授与する。
① 高度な論理的思考力を有し、それをもって現代社会におけるさまざまな課題を発見し、解決するための提案をおこなうことができる。
② 各専門分野に関する高度な学識ならびに幅広い教養を修得している。
③ 自らの研究テーマに必要な研究方法を確実に身につけ、その研究テーマについての先行研究を踏まえた上で、文化創造という社会的使命に即した新たな知見を提示することができる。
④ 当該の研究分野に独創的な知見を新たに加えることにより、当該分野に貢献する能力を備えている。
以上の能力を修得するために、原則として3年以上在学して必要な研究指導を受けた上で、博士の学位論文(以下、「博士論文」という。)の審査および学位試験に合格することをもって修了要件とする。ただし、2017年度以降の入学または進学者は、さらに研究指導担当教員の授業科目の履修により12単位以上を修得しなければならない。
博士論文は、原則として一つの課題について考究したものであって、体系性を有しかつ独創的なものでなければならず、その学術的価値によって評価する。
教育学研究科
教育学研究科は、新しい時代の教育に対応できる教員をはじめとする教育界の指導的人材の育成を教育目的とし、以下の能力を修得した学生に対して修士の学位を授与する。
① 人間の発達や教育に関する高度な専門的知識の習得。
② 問題を論理的に分析し考察する研究能力の修得。
③ 子ども一人ひとりの特性に応じたきめ細かな指導を行うことのできる実践能力の修得。
本研究科では、教育学専修と子ども発達専修の二つの専修を設け、前者は教育活動の最も中心となる学校教育という面から、後者は人間の成長発達とその促進という面から、それぞれに応じた深い学習・研究を行う。さらにこの二つの面を有機的に関連づけることで、人間の発達や教育について幅広くより深く理解する。
どちらの専修においても、上記の能力を修得するために、入学後に研究指導教員を定め、その指導のもとに研究計画・履修計画を作成し、2年もしくは1年以上在学して必要な研究指導を受けた上で、30単位以上を修得し、修士の学位論文の審査および学位試験に合格することをもって修了要件とする。
修士論文は学術または教育的価値によって評価する。
このような本研究科での学修は、教育に携わる者として、文化や性別、年齢、障がいの有無など、人間が本来有する個性や多様性を認めつつ、互いの共通項に目を向けて、違いを活かし合い、共に生きることの意義を次世代を担う子どもたちに教え伝える力を身に付けることになるであろう。本研究科が目指しているのは、こうした「違いを共に生きる」ことができる社会に向けて、子どもを温かなまなざしで見つめつつ思慮深く適切に対応できる小学校教員をはじめとする教育界の指導的人材の育成である。
心理医療科学研究科
2021年度以降入学者
本研究科は、心理学、臨床心理学、社会福祉学、言語聴覚学、視覚科学、スポーツ・健康医科学の6専修から構成され、それぞれの専門分野から人の心と身体の健康維持と増進に係る支援者およびこれらの専門分野に係る指導者・研究者の養成を行う。そしてより高度な専門性を身に付け、人間のいのちと人生と生活の質の向上に寄与しうる人材の育成を目指している。
そのために前期課程では、大学の教育課程で培った心理学、社会福祉学、生理学、言語聴覚学、視覚科学、スポーツ科学、リハビリテーション学、栄養学等、それぞれの専門分野の学部教育の学修を基盤として、以下のような視点から、より高度な専門性を身に付けた人材を育成することを教育目標とする。
①自己の専門性のみに偏らない幅広い学識を持つことで、現代社会の抱える課題を多角的に把握し、研究課題として具体化することができる人材
②人間存在と行動についての科学的知見に基づき、新たな社会的ニーズを発見し、支援策を開発することのできる人材
③人の心身の健康な発育・発達についての学識を持ち、生涯にわたるライフステージに応じた健康維持・増進のための知見を創出できる人材
④人の行動の個別性と普遍性についての知見を深め、多様な障害を生きる人たちへの理解と支援のための知識と技能を身に付けた人材
⑤身に付けた専門的知識を活用して、他分野の支援者等と理解を共有し関係を調整するコミュニケーション力とコーディネーション力を兼ね備えた人材
⑥健康増進や障害予防の観点から、心や身体の健康教育が実践できる人材
⑦臨床実践と研究活動の両面にわたり、倫理的配慮のできる人材
換言すれば、実践的な発想のできる研究者もしくは研究的な視点を持った実践者の養成と言える。こうした教育目標を達成するため、次のような知識と技能の修得を目指すものとする。
①人と人、人と環境との相互性や関係性を視野に入れた人間理解の視点の修得
②科学的根拠に基づいた実証性のある現状分析と課題発見の手法の修得
③人の人生を豊かにする理解と支援に係る諸理論の習熟と新たな知見を拓くための研究的視点の修得
④相手を正しく理解し、分かりやすく伝えるコミュニケーション力の修得
⑤近接他職種の理論と技能についての知見の修得
⑥臨床実践と研究活動に係る倫理的配慮についての理解の修得
これらの目標達成をもって学位授与の方針とする。
また、必要な単位を取得し、修士学位論文の審査および学位試験に合格することをもって修了要件とする。
2019年度〜2020年度入学者
心理学、臨床心理学、社会福祉学、言語聴覚学、視覚科学、スポーツ・健康医科学の6の専修から構成される本研究科では、心理学、社会福祉学、医学、生理学、スポーツ科学の高度な専門的学修を通して、本学の教育理念である「違いを共に生きる」を社会的に実践・還元しうる、人間のいのち・健康と人生と生活に関わる、高度な専門性を修得した支援者およびこれらの専門分野における指導者、研究者を養成する。加えて、臨床心理学専修では、臨床心理士と公認心理師の2つの資格取得を目指す学修に特化する。
上記の学修目標を達成するため、すべての専修において研究指導教員を定め、研究指導教員の指導のもとに、研究計画・履修計画を決定する。1年または2年以上在学して必要な研究指導を受けた上で、30単位以上を修得し、修士学位論文の審査および学位試験に合格することをもって修了要件とする。修士学位論文は学術または教育的価値によって評価する。加えて、修士学位論文作成過程において中間報告会での報告を行い、指導を受けることが義務づけられている。
2021年度以降入学者
博士前期課程での学修・研究成果を踏まえて、専門分野における研究を一層深化発展させることにより、時代の要請に応える見識と技能を有する専門職業人であり、自立して活動できる研究者であるとともに、研究を指導し、次の専門職業人を養成することのできる人材を育成する。すなわち、各専門分野において学問の発展・向上に寄与できる指導者の養成を目指している。
さらに、前期課程の教育目標のより高度な達成を目指すべく、以下の人材養成を目標とする。
①自己ならびに他者の研究内容の社会的意義や独創性を的確に判断できる人材
②自己の専門分野において後進の研究活動を指導し、新たな実践力としての可能性を見つけることのできる人材
③異なる専門分野の研究内容を理解し、自己の研究との接点を模索しようと努力する人材
そのために必要となる知識と技能は、前期課程で修得すべき内容を洗練し、以下の事項を加えるものとする。そして、これらの目標達成を学位授与の方針とする。
①自己の研究課題と専門分野に関する先進的で指導的な知見と技能の開発ないし修得
②自己の研究内容を発信し、他者との議論を基に相互に発展・向上を目指すコーディネーション力の修得
③自己の専門分野について深い造詣をもって社会啓発活動に関わることのできるコミュニケーション力の修得
そして、必要な単位を取得し、博士学位論文の審査および学位試験に合格することをもって修了要件とする。
2019年度〜2020年度入学者
博士前期課程での学修・研究成果を踏まえて、専門分野における研究を一層深化発展させることにより、時代の要請に応える特に高度な技術・見識を有する専門職業人を養成するとともに、自立して活動できる研究後継者を養成する。そのために、原則として3年以上在学して、研究指導担当教員の授業科目の履修により12単位以上を修得し、必要な研究指導を受けた上で、博士学位論文の審査および学位試験に合格することをもって修了要件とする。博士学位論文は、原則として一つの課題について考究したものであって、体系性を有しかつ独創的なものでなければならず、その学術的価値によって評価する。
加えて、博士学位論文作成過程において、中間報告会での報告を行い、指導を受けることが義務づけられている。
健康栄養科学研究科
健康栄養科学研究科の設置の趣旨目的(養成すべき人材像)は、「高い倫理観を有し、栄養学を構成する人間、食物、環境、さらには栄養学に関する臨床医学領域などの高度かつ先進的な知識や技術に基づいて、地域が抱える諸問題を多職種連携の中でリーダーシップを発揮しながら解決していく高度専門職業人の養成」である。
そして、教育研究上の修得目標つまり学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー:DP)は以下の通りとする。
健康栄養科学研究科健康栄養科学専攻 ディプロマ・ポリシー(DP)
① (DP1)高度専門職業人として高い倫理観に裏打ちされたリーダーシップにより、社会に貢献しようとする態度を修得する。
② (DP2)栄養学を構成する人間、食物、環境、さらには栄養学に関連する臨床医学領域の高度な専門知識を修得する。
③ (DP3)上記の知識を基盤として、栄養学に関わる問題点を自ら抽出して、科学的根拠に基づいて分析し、それを解決する能力を修得する。
④ (DP4)自らの専門知識や技能を後世代に指導教授する能力を修得する。
なお、以上の方針で養成された人材は、大学院修士課程修了後は次の①〜③の社会需要に応えていくことを想定している。
① 地域で栄養ケア・マネジメントを担う管理栄養士のリーダー
② 地域包括ケアなどの政策を立案実施する行政機関の専門職員
③ 管理栄養士養成機関において後進を育成する教員
グローバルカルチャー・コミュニケーション研究科
グローバルカルチャー・コミュニケーション研究科博士前期課程は、日本語・日本語教育専修、総合英語専修、東アジア言語文化専修からなる言語文化コースと、国際交流・観光専修、グローバルスタディーズ専修からなる交流文化コースによって構成されている。本研究科は、グローバル市民意識の涵養と異文化理解という教育理念のもと、本学の教育理念でもある「違いを共に生きる」を実践し、社会的に還元しうる人材を養成することを目的とし、以下の能力を修得した学生に対して修士の学位を授与する。
① 一定以上の論理的思考力もとに、現代グローバル社会におけるさまざまな課題を発見し、解決するための提案をすることができる。
② 各専門分野に関する広い視野と深い見識を有し、研究成果を国内外に発信するための言語運用能力を修得している。
③ 自らの研究テーマに必要な高度な情報分析能力と問題解決力を確実に身につけ、その研究テーマに関する先行研究を踏まえた上で、グローバル市民意識と高度な異文化理解に基づく新たな知見を提示することができる。
以上の能力を修得するために、1年または2年以上在学して必要な研究指導を受けた上で、所属するコースの定める所定の単位を含む30単位以上を修得し、修士学位論文の審査および学位試験に合格するか、研修科目を履修し、34単位以上を修得した上で、実践研究レポートを作成し学位試験に合格することを修了要件とする。修士学位論文は学術的・教育的価値によって評価する。
グローバルカルチャー・コミュニケーション研究科博士後期課程では、博士前期課程の学修・研究を踏まえて専門分野における研究をいっそう発展させることにより、グローバル社会の発展に理論・実践両面から貢献可能な人材を育成することを教育目的とし、以下の能力を修得した学生に対して博士の学位を授与する。
① 高度な論理的思考力を有し、現代グローバル社会におけるさまざまな課題を発見し、解決するための提案をすることができる。
② 各専門分野に関する広い視野と深い見識を有し、研究成果を国内外に発信するための高度な言語運用能力を修得している。
③ 自らの研究テーマに必要な高度な情報分析能力と問題解決力を確実に身につけ、その研究テーマに関しての先行研究を踏まえた上で、グローバル市民意識と高度な異文化理解に基づく新たな知見を提示することができる。
④ 当該の研究分野に独創的な知見を新たに加えることにより、当該分野に貢献する能力を備えている。
以上の能力を修得するために、原則3年以上在学して必要な研究指導を受けた上で、博士の学位論文の審査および学位試験に合格することを修了要件とする。博士論文は、体系性を有しかつ独創的なものでなければならず、その学術的価値によって評価する。
ビジネス研究科
ビジネス研究科博士前期課程では、企業等で活躍しうる問題解決能力を備えた人材、高度に専門的な職業人、あるいは大学院ビジネス研究科博士後期課程への進学者等となりうる人材を育成することを目的とし、以下の能力を全て修得した学生に対して修士の学位を授与する。
①各専門分野に関する十分な専門的知識と分析能力を修得している
②十分な論理的思考力を有し、ビジネスを取り巻く課題を発見、分析し、自らの研究テーマに必要な専門的・学術的、研究方法を身につけ、その研究テーマについての先行研究を踏まえ、新たな知見を提示できる能力を修得している
③国内外のビジネスの現場で通用する実践的スキルを修得している
以上の能力を修得するために、「専門的職業人コース(ビジネスプロフェッショナルコース)」と「研究者養成コース(リサーチプロフェッショナルコース)」を設置し、各コースの修了要件は以下のとおりとする。
専門的職業人コースでは、原則として2年以上在学して、34単位以上を修得し、課題研究レポートに関する審査および学位試験に合格したものに修士の学位を与える。なお、修士論文の執筆は妨げない。
研究者養成コースでは、原則として2年以上在学して、30単位以上を修得し、修士論文に関する審査および学位試験に合格したものに修士の学位を与える。
ビジネス研究科博士後期課程では、博士前期課程、修士課程での学修等、研究成果を踏まえ、専門分野における研究をさらに高度化、発展させることにより、ビジネスの各領域に関わる、学問の発展・向上に寄与でき、自立して活動できる研究者もしくは特に高度な専門的知識を有する職業人を育成することを目的とし、以下の能力を修得した学生に対して博士の学位を授与する。
①各専門分野に関する高度な専門的知識と分析能力を修得している
②高度な論理的思考力を有し、ビジネスを取り巻く課題を発見、分析する能力を修得している
③自らの研究テーマに必要な専門的・学術的、研究方法を身につけ、その研究テーマについての先行研究を踏まえ、独創的な知見を提示し、独立した研究者として研究を遂行する能力を修得している
以上の能力を修得するために、原則として3年以上在学して、必要な単位を修得し、研究指導を受けた上で博士の学位論文(以下、「博士論文」という。)を提出し、審査および学位試験において、十分な体系性、独創性を有した学術的価値が認められ、合格することをもって修了要件とする。
2024年4月1日現在