建築学部ARCHITECTURE長久手キャンパス
建築学科
建築学部は、建築を総合科学として捉え、建築・まちづくりから住居・インテリアまで
幅広いスケールで学び、住環境創成へ貢献できる人材を育成。
建築学を工学的・自然科学的視点だけでなく、人文・社会を含む総合科学として捉え、「建築・まちづくり」から「住居・インテリアデザイン」まで多角的な視点で学んでいきます。専攻の枠を超えて科目を履修できるため、一級建築士やインテリアコーディネーターの資格取得をめざすことも可能。さまざまな実習を通じて、建築、インテリア、都市計画、まちづくりにおける問題解決や、より豊かで質の高い生活創生に貢献する人材を育成します。
身につく力
建築・インテリアに関わる課題を解決するために必要な思考力・判断力
コンセプトを的確に伝えるプレゼンテーション能力と共同作業に必要なコミュニケーション力
少子高齢化社会、空き家問題など実社会の課題を理解して積極的に取り組む姿勢
建築学部 建築学科の特色
-
専攻の枠を超えて学び、
幅広い教養と実践力を修得「建築・まちづくり分野」と「住居・インテリアデザイン分野」というスケールの異なる領域を自由に選択し、横断的に学修。幅広い教養を修得し、実践の場で活かすことで、持続性の高い空間やまちづくりのできる人材を育成します。
-
コミュニケーションを生む環境
学びを支援する施設・設備が充実製図室やCAD室、ものづくり工房、プレゼンテーションスペースなど、学部の学生専用の施設・設備が充実。準備室には助手・助教が常駐しているため、機材やソフトの使い方など、気軽に相談できます。
-
グループ作業で共同作業に
必要なコミュニケーション力を
身につける展覧会場の設計・施工、ワークショップなどのグループワークで、共同作業を経験できる場を豊富に用意。チームワークのために必要な協調性はもちろん、社会で必要とされるコミュニケーション力を養います。
先輩から聞く学科(専攻)のこと
在学生・卒業生の先輩が、学びのことを教えてくれます。
-
卒業生
中西 祥太さん
創造表現学部 創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻* 2023年度卒業
(愛知県立半田高等学校 出身)
就職先:株式会社一条工務店* 創造表現学部 創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻を改組し、建築学部 建築学科を2025年4月開設
-
Q 印象に残っている学びや授業内容は?
3年次の『空間設計』では、自分が通っていた小学校を建て直すというテーマで取り組みました。母校だからこそわかる地域性や課題などをふまえた上で、真っ先に盛り込みたいと考えたのが、周辺の自然環境との調和です。学校の隣を流れる川と学校を隔てていたフェンスを取り払うことで、子どもたちが自然を意識しながら学校生活を送れるようなプランを考案。それにあわせて、川の堤防から校舎までの高低差を活かして階段状に校舎を設置することで、浸水などの災害リスクを回避できるよう安全や防災にも配慮した設計にしました。この授業を通じて、使う人の思いに寄り添うことや環境との共生、安全性や防災に関する工夫など、設計に対する学びを深めることができました。
-
Q 学生時代の経験をどのように活かしますか?
仲間と協働してひとつのプロジェクトを完成させる経験を積むことが自分自身の成長に大きく影響しました。デザインワークショップやゼミでのグループコンペなど仲間と共同で制作をした経験を通じて、ひとつの建築には多くの人々の想いが詰まっていることを実感しました。卒業後は、住宅メーカーの設計士として働きます。在学中に培った力を活かして施主の方やご家族の想いに寄り添い、笑顔を生む家づくりをめざしたいです。
-
-
社会背景も見据えた建築設計で人と街を未来へとつないでいます。
卒業生
植村 康平さん
現代社会学部 現代社会学科 都市環境デザインコース* 2007年度卒業
(愛知県立豊丘高等学校 出身)
就職先:植村康平建築設計事務所* 現代社会学部 現代社会学科 都市環境デザインコースは改組を経て、建築学部 建築学科を2025年4月開設
現在は建築家として独立し、住宅や店舗の設計や商店街の活性化など街づくり活動をおこなっています。住宅といっても場所や住む人が違えば家の造り方も変わります。一つひとつ異なる理想を建築設計によって現実化することで「場」が創り上げられ、街に還元できることは私にとって大きなやりがいです。
学生時代は「なぜ僕の作品が評価されないんだろう」と建築設計の難しさを感じたこともありました。そこで先生から学んだのが、人のあり方や社会背景、敷地条件などまで考察して設計・デザインすることの大切さです。大学の授業に加え、建築関係の雑誌を読み、実際の建築物を見に行くなどして頭と体で感じる知識を増やしていきました。ひとつの建築が人の暮らしや街の豊かさにつながっているとわかり、その学びや経験は今でも私の設計に活かされています。
商店街の古くなった建物を再建する時、私がイメージするのは、この街に住む人たちにとって自慢の商店街になってほしいということ。建物に新しい息吹をもたらしたらきっと商店街はよりよい未来に向かって進んでいく、と希望を抱きながら設計したことで、再建されつつある街には人の往来が増えてきました。
建築設計は社会の課題解決の一翼を担っています。特に持続可能な環境づくりが求められる今、自然科学や人間工学など時代や環境を把握していくことが求められています。その答えは1つではありません。あらゆる可能性を模索するためにこれからも人と街を未来につなぐ設計で人々の幸せに貢献したいです。
4年間の学び(2026年度)
-
ベーシックデザイン演習
身の回りにある家具や空間を観察し、身体的寸法や働きを理解できる、建築・インテリア設計の基礎的能力を修得します。小さな家具や居住空間、集まる場の設計を通じて空間認知力と空間構想力を養い、成果物を適切に表現できるプレゼンテーション力を培います。
-
建築のための数学
建築環境や建築構造をより深く理解し、予測するために必要となる数学モデル組み立ての考え方、微分・積分や微分方程式を用いた数学モデルの記述方法を学びます。建築のための数学の知識や応用力を身につけます。
-
目で見る構造力学演習
構造力学の基本となる、力の釣り合いと変形について実験を通して学びます。複数の三角形による骨組み構造「トラス構造」の橋を調査し、縮小模型の作製に挑戦します。調査・設計・製作・実験という建築構造設計における一連の流れを体験します。
-
建築設計Ⅰ
他の事例研究をふまえ、周辺環境を読み取って、日常生活に関わる空間を構想し、住宅・集合住宅の設計に取り組みます。内部と外部のつながりを意識した空間構成の設計手法を学び、建築図面、模型、パース、文章など、さまざまな手段で表現する能力を身につけます。
-
保存再生計画
建築の価値認知という視点から、建物、建築群、都市環境それぞれのスケールで保存・再生に対するヨーロッパと日本における実績、考え方を学びます。また、グループで建物の劣化診断に取り組み、保護・修理・更新のデザインやアイデア提案に挑戦します。
-
住環境計画概論
「住環境」とは、住まいとそれを取り巻く自然的、社会的状況のことです。前半では、地球環境や地域環境と共生するための住まいと住まい方について学修。後半では、持続可能な社会形成の観点から学び、住環境を計画するための幅広い知識を身につけます。
-
インテリアデザイン論A(住宅)
インテリア・空間デザインの考え方をはじめ、人体寸法と人間工学、空間構成の基盤となる安全や健康、各種エレメントや素材、インテリア施工、造形などを学びます。さらに、近未来に向けて、デザイン性や快適性などの高い空間創造について考察します。
-
まちづくり演習A(地域活性化)
まちづくりのテーマに沿って、資料、文献調査、現地での聞き取りなど収集した情報や他の事例をもとに、街の活性化に向けたコンセプトを作成し、提案内容を考えます。取り組みに必要な設えや仕組みを設計し、プレゼンテーションまでおこないます。
特色ある授業
-
デザインワークショップ
担当:清水 裕二教授、久保井 聡助教
学生たちが著名な建築家とコラボレーションし、
展覧会の設計から施工、運営までを実践します。3年次の前期集中授業「デザインワークショップ」は、実践やグループワークを中心とした授業です。毎年、建築とインテリアデザインの専門ギャラリー「TOTOギャラリー・間」(東京都港区)で開催された展覧会を、「愛知巡回展」として学内で再構成しています。日本を代表する建築家とコラボレーションし、学生が主体となって展覧会の会場設計から施工、宣伝、会期中の運営までをおこないます。
2017年度に連携したのは、人々が心地よく過ごす“居場所”を生み出す建築家・堀部安嗣氏でした。学生たちは「堀部氏の建築が体感できる展覧会」をめざし、天井の高さ、壁の位置、模型作品やパネルの展示方法などの細部に至るまで考え抜き、居心地の良い展示空間をつくり上げました。
自分たちで設計した空間を実物大のスケールで形にすることは、学生にとって初めての挑戦です。仲間とアイデアや力を出し合い、展覧会を実現させる経験を通して、空間設計の知識・技術だけではなく協調性やリーダーシップ、課題解決力なども身につけています。
2017年度の事例:「堀部安嗣展 建築の居場所」愛知巡回展
●作品研究(5月)
関東で研修合宿を実施し、堀部氏の建築作品を見学しながらご本人に設計意図などをヒアリングしました。後日、グループごとの研究成果を全体で共有するため、パネルを作成して発表し合いました。●会場設計(6~7月)
グループに分かれて会場プランを考案し、コンペティション形式でプレゼンテーションしました。模型制作もおこなって具体的なアイデアを何度も出し合い、展覧会場の設計図を完成させました。●会場設営(8月)
会場構成や家具などの設計に取り組む「全体計画班」、壁の組み立てや家具制作などの力仕事を担う「施工班」、学内に設置する案内看板やステッカーなどを制作する「サイン班」の3班体制で設営に取り組みました。設計図通りに仕上がるよう、仲間と密に話し合いながら一人ひとりが全力を注ぎました。
●展覧会開催(9月)
16日間の会期中、建築を学ぶ学生や建築業界の方々が多数来場しました。堀部氏からは「私の建築作品と同じスケールで空間を設計したり、円形の書庫なども忠実に再現したり、『スゴイ!!』という言葉に尽きます」という最高の賛辞が贈られ、学生たちは達成感や喜びを分かち合いました。
-
建築・インテリア演習(清水ゼミ)
担当:清水 裕二教授
実体験を通じて、建築と空間について学ぶ。
鍛えられるのは協調性や発想力、最後までやり抜く力。現代社会のさまざまな問題や事象を「建築」という枠組みを通して捉え直し、考え、新たな空間のあり方を提案している清水ゼミ。自治体や団体から委託を受けてプロジェクトに取り組んだり、コンペティションに作品を応募したり、社会の一員として積極的に活動しています。2017年度の後半からは「古民家リノベーション」に挑戦。岐阜県羽島市にある築100年以上の古民家を「書庫兼アトリエ」として改築しようというプロジェクトです。
清水ゼミの3年生が中心となり、クライアントや施工会社の方々と関わり合いながら、プラン設計、企画提案、施工体験などをおこないました。今回はこのプロジェクトの様子をダイジェストでお伝えします。●2017年9月24日(日) 現地調査
クライアントのお宅を訪問し、リノベーションする「元診療所」を見学。間取りや劣化具合などを確認しながらアイデアを膨らませていきました。学生たちは写真を撮って記録したり、窓枠を採寸したりするなど、プラン設計に必要な情報を収集していきました。
●2017年11月29日(水) プラン提案
クライアントを学内にお招きし、学生が一人ずつ自分のプランを発表。用意した模型や見取り図、完成イメージ図などを見せながら、プランのコンセプトや魅力を伝え、自分たちのアイデアをアピールしました。使用する素材や費用、インテリアのイメージなど、具体的な質問が投げかけられ、学生たちはその一つひとつに対し、ていねいに答えていきました。
●2018年1月30日(火) 最終プレゼンテーション
初回のプレゼンでクライアントから要望を受け、さらなる現地調査も実施してプランを練り直した学生たち。その成果を施工業者の方々も交えてプレゼンテーションしました。より本格的な模型と計画書を用意して本番にのぞみ、みなさまから好評をいただきました。実施するプランは全員のアイデアを部分的に取り入れた「合作案」にすることに決定。プロジェクトが実現に向けて大きく動き始めました。
●2018年4月30日(月) 施工見学
年度が変わり、新3年生に引き継がれたこのプロジェクト。工事の進行状況の確認や施工技術を学ぶため、新3年がクライアント宅を訪問しました。工事はちょうど基礎を補強しているところ。どんな目的で補強しているのか、どんな材木を使用しているのか、施工業者の方々からていねいにレクチャーを受けました。
●2018年5月3日(木) 施工体験
プラン設計からかかわった新4年生も、施工の手伝いをしました。土壁を塗ったり、棚となる木材を研磨したり、はじめは思うようにいかず悪戦苦闘の様子でしたが、施工業者に教わりながら、少しずつコツをつかんでいきました。
●2018年7月1日(日) 完成披露報告会
長きにわたって実施してきたプロジェクトも「書庫兼アトリエ」の完成をもって無事に終了。この日は学生や工事関係者がクライアント宅に一堂に会し、白壁に映し出された工事の写真を眺めながら、プロジェクトの成功を祝いました。
施設・設備
建築ANNEX棟新設(2025年4月竣工)
※ 写真はイメージを含みます
-
外観
-
プレゼンテーションホール
-
環境実験室
-
ラーニングコモンズ
-
構造実験室
その他学びを支える施設を整備
-
製図室
-
CAD室
-
ものづくり工房
資格・免許
-
取得できる国家試験受験資格
一級建築士/二級建築士/木造建築士/一級建築施工管理技士(実務経験等の受験条件有り)/二級建築施工管理技士(実務経験等の受験条件有り)
建築士合格者数(卒業後)
[2025年1月時点申告者のみ]一級建築士 38名 二級建築士 69名 -
取得できる資格・免許
司書/学芸員/商業施設士補
-
目標とする資格など
インテリアコーディネーター/インテリアプランナー*/福祉住環境コーディネーター/商業施設士/CAD利用技術者試験
* インテリアプランナー試験は在学中でも受験できます。試験に合格した者は必要な単位を満たして卒業することで、登録資格が与えられます
就職
-
前身学部である創造表現学部創造表現学科建築・インテリアデザイン専攻の主な就職実績
アーネストワン/アールプランナー/アイ工務店/安藤・間/一条工務店/ウッドホーム/小原建設/春日井市役所/近鉄コスモス/クラシスホーム/クリナップ/三協立山/三交不動産/サンレジャン/ジアス/ジールアソシエイツ/清水建設/新和建設/住居時間/住友林業緑化/積水ハウス/積水ハウスシャーメゾンPM中部/宣伝会議/大東建託/竹中工務店/タマホーム/DCM/東海旅客鉄道(JR東海)/トヨタ自動車/トヨタホーム/トヨタホーム東海/長久手市役所/日建設計/NITTOH/パナソニック ホームズ/日比野設計/フジタ/本間工業/三井住友建設/安江工務店/矢作建設工業/LIXIL 他